こんにちは。東川口まるか腰痛整体院の竹本です。
前回の記事、「えっ私だけ?座っていると股関節が痛い場合の原因と対処法」の記事の中で、
というお話でしたが、今回は、その「多数派」である、「立つときに股関節が痛い」人のために、「立った時に股関節が痛くなる場合の原因と対処法」について書いていきたいと思います。
今回の記事の目次
▼「立ち上がるときに股関節が痛くなる原因」として考えられるものは?
▼「特別な症状、病名はあるの?」
▼「痛くなりやすい年齢は?」
▼「立ち上がるときに股関節が痛い場合にはどうしたらいいか?」
▼「セルフケアだけで大丈夫なの?整体や病院に行った方がいいの?」
▼「立ち上がるときに股関節が痛くならないように、予防するにはどうすればいいの?」
Contents
「立ち上がるときに股関節が痛くなる原因」として考えられるものは?
「考えられるもの」としては、たくさんあるかと思いますので、ここでは、一般的に、そして、当院でも多いものを挙げていきたいと思います。
まず、大きく分けて「筋肉が原因のもの」、そして「関節そのものが原因のもの」の2つに大別できます。
これは大体、痛くなる部位で見分けがつきます。さらに、それぞれ、「どこの筋肉なのか?」、「関節がどうなっているのか?」というよう点で分けることが出来ますが、
まずは、
1.「筋肉に問題がある場合」
これは、股関節の前側の、骨盤の出っ張っている骨の下のあたりに痛みが出ることが多いです!

よく、ここが「立ち上がるときに「ピキンッ」ってなります。」ということを言う人がいますが、
ここの部分が痛い人の場合は、下図の脚の付け根の筋肉「腸腰筋(ちょうようきん)」(図の「大腰筋」と「腸骨筋」を合わせて「腸腰筋」と言います)や、
参考書籍 西東社 「カラー図解 筋肉の仕組み・はたらき辞典」左 明 (著), 山口 典孝 (著), 石井 直方 (監修) 2009/8/25 ISBN-13: 978-4791616046
太ももの前側の筋肉「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」(「大腿直筋」「内側広筋」「外側広筋」そして「大腿直筋」の下に隠れている「中間広筋」を合わせて「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」と言います)が硬くなってしまっていることが多いです。
参考書籍 西東社 「カラー図解 筋肉の仕組み・はたらき辞典」左 明 (著), 山口 典孝 (著), 石井 直方 (監修) 2009/8/25 ISBN-13: 978-4791616046
上記の図を見ていただいても分かると思いますが、
腸腰筋の方は腰(腰椎(ようつい)(背骨の腰の部分です))に付いていますし、大腿四頭筋の方はヒザに付いていますよね。
そのため、股関節の前側の部分だけではなく、腸腰筋が硬くなってしまっている人は腰も、そして、大腿四頭筋が硬くなってしまっている人は、ヒザの痛みも訴えることが多いです!!
もちろん、これらの両方ともが硬くなっていて、腰もヒザも痛いという人もいますが、
とにかく、股関節の前側が痛くて、かつ、腰やヒザも痛いということであれば、筋肉が問題の可能性もありますが、
次に説明する「関節そのものが原因」の場合でも、股関節をかばって、腰やヒザが痛いということもあるので、これだけでは判断でいないので、後述の対策をしてみて「痛みがどう変わるのか?」でしっかりと判断していただければと思います。
2.「股関節そのものに異常がある場合」
この場合は、痛む場所も「筋肉が原因のもの」とは違って、お尻の横側の出っ張った骨の部分(大転子(だいてんし))のあたりに痛みが出ることが多いです。

「特別な症状、病名はあるの?」
上記の「股関節そのものの異常」の場合は、病院では「変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)」と言われることが多いでしょう。
そして、その「変形性股関節症」も、「臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)」と言って、生まれながらにして股関節の骨盤部分の受け皿が浅い、小さい場合と、
主に加齢や過度な負荷がかかり続けたことが原因で、股関節の軟骨がすり減ってしまって、ひどくなると直接骨同士が当たって、痛みが生じるものに大別できます。
一方、「筋肉が原因のもの」には特に病名などはなく、ただの筋肉の過緊張なので、病院でも特に何も言われず、「使いすぎ」とか、「硬いから」とか言われる程度でしょう。
「痛くなりやすい年齢は?」
「股関節が原因のもの」のうち、「臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)」は生まれながらにして股関節受け皿が小さいので、若い年代で。といっても、40代半ばくらいで、それまでは、しっかりと筋肉で支えられていて、股関節自体に異常があっても、筋肉でカバー出来ていたものが、だんだん筋肉が弱くなって支えきれなくなると痛みが出てきます。
一方、股関節の軟骨がすり減って痛みが出ている場合は、加齢が原因で、負荷が長い間かかり続けているので、50代後半くらいの方が多いですが、
どちらにせよ、「変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)」自体が、圧倒的に、女性に多いです。
女性の方が、関節が元々緩く、筋肉が少ないからなどが考えられています。

「筋肉が原因のもの」には特に年齢は関係ないでしょう。
「立ち上がるときに股関節が痛い場合にはどうしたらいいか?」
「筋肉が原因のもの」つまり、骨盤の前側の部分、骨盤の出っ張っている骨の下のあたりに痛みが出る場合は・・・
腰も痛い人→脚の付け根の筋肉であり、腰椎にも付いている「腸腰筋(ちょうようきん)」のストレッチ
1.片方のヒザを地面について、反対の足はヒザが90度くらいになる位置に前に出す。
2.そのまま、骨盤を前に移動する。(決して、状態を倒したり、背中が丸まらないように注意!)
実際に動画でやり方や注意点など細かい部分を説明していますので、チェックして見てください。
ヒザも痛い人→太ももの前側の筋肉であり、ヒザにも付いている「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」のストレッチ
1.立った状態から片足のつま先を掴んで、お尻に引き寄せる!これだけ!
注意点や、横に寝て出来る方法もありますので、動画でチェック!
腰もヒザも痛い人、もしくはどちらも痛くない人も、両方試して見てください!
一方、「関節そのものが原因」の場合、つまり、お尻の横側の出っ張った骨の部分(大転子(だいてんし))のあたりに痛みが出る場合は、
上記の「腸腰筋」や「大腿四頭筋」の含めて、股関節の中でも、一番硬い部分のストレッチをしましょう。
ただ、自分ではどこが一番硬いのか見極めにくいと思いますので、とりあえず、股関節の中でも一番大きいお尻の筋肉をストレッチしてみるといいでしょう。
「お尻のストレッチ」に関しては、以前の記事「昔は前屈手が付いたのに!股関節が硬くなる原因とは?」に書いてありますので、それを行ってみてください。
「セルフケアだけで大丈夫なの?整体や病院に行った方がいいの?」
「筋肉が原因のもの」つまり、骨盤の前側の部分、骨盤の出っ張っている骨の下のあたりに痛みが出る場合は・・・
寝る前に1回だけでもいいので(もちろん、もっとやってあげるといいいですが、最低限寝る前だけでも!)、上記のストレッチを試してみて、3週間経っても全く変わらなければ、
別の原因か、ちゃんと出来ていないかなどが考えられますので、整体院で診てもらうといいかもしれません。
一方、「関節そのものが原因」の場合、つまり、お尻の横側の出っ張った骨の部分(大転子(だいてんし))のあたりに痛みが出る場合は、
上記のストレッチを試してみていただいてもいいですが、自分ではどこが一番硬いのか見極めにくいと思いますので、
まず、病院でレントゲンで骨の異常を検査してもらってから、整体院で、一番固まってしまって筋肉を見極めてもらい、そこを緩めてもらいましょう!
そして、筋肉、関節、どちらが原因だとしても、上記の対策をして一時的に良くなっても、股関節にかかる負担を取ってあげないとまた同じ事になってしまいますので、「セルフケア」+「専門家による定期的なケア」が必要になってくるでしょう。
そこで、「セルフケア」の一環として出来る
「立ち上がるときに股関節が痛くならないように、予防するにはどうすればいいの?」
という事ですが、「痛みの出ない範囲で良く動かす事!」
股関節に限らず、どこの関節でも、筋肉でも、動かさないと動きは悪くなってきます。何年も開かずの扉をいきなり開けようとしても「ギギギギィ〜」ってなっちゃってうまく開きませんよね!
筋肉や関節も同じで、長い間動かさないと硬くなってきます!
股関節は、肩関節と並んで、人間の体の中で一番動く関節なのですが、、日常生活では股関節を動かさない日はないにしても、最大可動域まで動かす事ってあまりないんですよねぇ・・・。
なので、しっかりと普段から硬くならないように自分でも、そして、自分では出来ない範囲の部分は専門家にストレッチなどで動きをつけてもらって、股関節の柔軟性を保って、股関節に負担がかからないような体にしていきましょう!
まとめ
今回の内容をまとめると・・・
「立ち上がるときに股関節が痛くなる原因と対策」
1.筋肉が原因の場合
A腸腰筋→腰も痛い場合が多い。→腸腰筋のストレッチ
B大腿四頭筋→ヒザも痛い場合が多い。→大腿四頭筋のストレッチ
2,股関節自体の場合(変形性股関節症)どちらの場合も女性に多い。
A臼蓋形成不全→先天性なので、40代半ばくらいと若い人に多い。
B軟骨のすり減りによるもの→加齢や使い過ぎによるものなので50代後半に多い。→A,B共に、レントゲン後、股関節で一番硬い部分のストレッチ
そして、どの原因にしても、痛みの出なで出来る範囲で普段から大きく動かしてあげる事!

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