こんにちは。東川口まるか腰痛整体院の竹本です。
「先生、私、座っていると股関節が痛いんです〜」この前、こんなことを言っている方が来ました。
当院は、股関節から腰痛にアプローチしているので、股関節に問題を抱えた方はたくさんいます。
「立っていたり、歩くと股関節が痛くなる」という人が多いですが、この方のように、「座っていると股関節が痛い」という人も少数派ですが、いらっしゃいます。
そこで、今回は「座っていると股関節が痛くなる場合の原因と対処法」について書いていきたいと思います。
今回の記事の目次
▼「座っていると股関節が痛くなる原因」として考えられるものは?
▼「ではどんな座り方をしたらいいのか?」
▼「自宅で出来る対策は?」
▼「自宅でのケアでも痛みが取れない場合にはどうしたらいいか?」
Contents
「座っていると股関節が痛くなる原因」として考えられるものは?
実は原因は沢山あるので、ここでは、当院に来院していただいている方に考えられるような原因を3つ挙げていきます。
その前に、「そもそも股関節とはどこの部分なのか?」ということが分かっていないと始まらないので、その点に関しては、以前の記事「昔は前屈手が付いたのに!股関節が硬くなる原因とは?」をチェックしてみてください。
1.「股関節そのものに異常がある場合」
「股関節が痛いんだから、股関節そのものに異常があるに決まっている」と考える方も多いです。
ですが股関節ではなく、「腰から出ている神経」や、「股関節周りの筋肉」に問題がある場合もあるので、ここではあえて、「股関節そのもの」として、他と区別しています。
本来、座っている時は、立っている時よりも、多くの面(お尻全体と両足)で体を支えているので、体重は、立っている時(この場合は両足だけで全体重を支えています)よりも分散されている分、
座っている時の方が股関節にとっても負担は少なくて済むはずです。
それなのに、股関節が痛いのは、物理的に負荷がかかっているからというよりは、生まれながらにして、もしくは生活環境の中で股関節のハマりが浅くなっている可能性があります。
股関節は「臼(球)関節」(きゅうかんせつ)と言われ、骨盤側の受け皿(凹面)に対して、足の骨(大腿骨)の先端の球状の部分(凸面)が入り込んでいる構造をしているのですが、

元々、その骨盤側の受け皿の部分が浅い人がいます。これは女性に多いです。
もしくは、度重なる負担によって、そのお皿と足の骨の先端部分の間にある「軟骨」がすり減って来て、骨同士が直接当たってしまっている人もいます。
2.「神経の問題」
「座っていて股関節が痛い」という人の場合、多くは「骨盤が後ろに倒れて、腰、背中が丸まっています」

そうなると、背骨と背骨の間にある椎間板が後ろに飛び出て来て、いわゆる「ヘルニア」になってしまう可能性があります。
(「ヘルニア』に関しては、「東川口まるか腰痛整体院の症状別ページ」も参考にしてください)

そして、ヘルニアで腰の神経が圧迫されると、腰の神経は足の方まで行っているので(「坐骨神経」は腰の神経の代表的なものの一つです)、もちろん、股関節も通っています。
すると、股関節自体に問題はなくても、股関節の痛みを感じてしまいます!
3.「筋肉の問題」
先ほどのように、座る時に骨盤が後ろに倒れてしまうと、背骨の正常なS字カーブが保ていないため(通常は背骨は、下図のようなS字カーブを描いていることによって、頭の重さを骨で支えらるんです!)、

椎骨のイメージ
骨盤を立てて座っている時(つまり、背骨の正常なS字カーブが保てている時)よりも、多くの負担がお尻にかかって来ます。
すると、お尻が圧迫されることによる物理的な負荷によるものと、その物理的な負荷がかかり続けることによって、お尻の筋肉が固くなってきてしまうことによって、ダブルでお尻を通っている坐骨神経を圧迫してしまいます!
結果的に、坐骨神経痛が出てしまい、お尻の後ろや横側(ここも股関節です)に痛みが出て来てしまいます・・・。
ここまで、座ると股関節が痛くなる原因を3つ挙げてきましたが、
では、「どんな座り方をしたらいいのか?」
ということですが、
一つ目の「股関節そのものに異常がある場合」を除いて、他の二つは「骨盤が後ろに倒れてしまっている」という状態だったので、これを修正してあげるだけでも、股関節の痛みを軽減することは出来ます!
いつも来院される方たちにお伝えしていることなのですが、
「骨盤を立てるようにして座りましょう!」と言ったところで、「座り方」って「くせ」なので、すぐには修正できないでしょうから、少しずつでいいので、
「天井から引っ張られるようにして座りましょう!」

こうすることで、自然と骨盤は立ってくるので、ヘルニアになってしまう危険性を少しでも減らせますし、お尻への圧迫も減ってきます。
実際に、骨盤を後ろに倒して座った時と、天井から引っ張られるようにして立てた時のお尻への圧迫感の違いを感じてみてください!
ただ、この姿勢も、先ほどお話ししたように、「くせ」の影響が強いので、すぐにまた戻ってしまうと思いますが、少しずつ続けてあげると、逆に「良いくせ」が付いてくるので、自然と骨盤を立てて座れるようになるはずです!
その「骨盤を立てて座る」ことをサポートしてあげる方法として、お尻の下やや後方の、ちょうど「尾てい骨」が当たる位置に、座布団やクッションなどを敷いて、その上に座ってみると、
骨盤が自然と持ち上げられて、骨盤が立てやすくなりますので、活用してみるのも良いかもしれません。

さらには、背もたれがある椅子の場合(電車の座席なんかもそうです!)、出来るだけ深く座りましょう!

そうすることで、もうそれ以上骨盤が後ろに倒れることが出来なくなので、骨盤を立てて座ることが出来ます!
ただし、骨盤を立てた「正しい姿勢」でいたとしても、すっと同じ姿勢を続けるとやはり、筋肉は固くなってしまいます!
たまに骨盤を立てたり、倒したり、右お尻を上げたり、左お尻を浮かせたりして、こまめに骨盤を動かすこともしてあげましょう!!
上記の「骨盤を立てて座ること」に加えて、
「自宅で出来る対策は?」
ということですが、
- すでに固くなってしまっている「お尻のストレッチ」
- 骨盤を立てる筋肉である「体幹トレーニング」
も有効です!
「お尻のストレッチ」に関しては、以前の記事「昔は前屈手が付いたのに!股関節が硬くなる原因とは?」に書いてありますので、それを行ってみましょう!
「体幹トレーニング」に関しては、当院でも様々なトレーニングを行っているので、詳しくは受けていただいて、その方にあったものをご紹介させていただいていますが、
簡単な方法として、先ほども書いた
「天井から引っ張られるようにして座りましょう!」
と共に、立っている時も同じように、
「天井から引っ張られるようにして立ちましょう!」

「な〜んだ、そんなこと!?』と思われる方もいるかもしれませんが、
これが、出来ていない人が多いです!
実際に、意識した時だけなら直ぐに出来るでしょうが、それを「続ける」ということが難しいんです!
体幹トレーニングで鍛えられるのは、表面上の触れる筋肉ではなく、体の深層にある「インナーマッスル」なのですが、
その「インナーマッスル」は「姿勢を保つ筋肉」なんです!
つまり、「正しい姿勢を保つ」だけでも、トレーニングになっているので、日々少しずつ続けて、正しい座り方、立ち方を「保てる」ようにしていきましょう!
「自宅でのケアでも痛みが取れない場合にはどうしたらいいか?」
ということですが、「股関節そのものに異常がある場合」は上記のようなケアでも痛みが取れない場合もあるかもしれません。その場合は、お医者さん(整形外科)でレントゲンを撮ってみていただいた方がいいでしょう。
上記のケアをしていただいても「痛みが増す!」などの場合も同様です。
そうした場合は、お医者さんの指示に従っていただいて、薬などで一時的な痛みを少し緩和してあげてから、再び股関節に負担がかからないように、上記のようなケアをしていただくといいと思います。
ここまで、今回も長々と熱く語ってしまいましたが、ここまでお付き合いしていただきありがとうございます。
まとめ
今回の内容をまとめると・・・
▼「座っていると股関節が痛くなる原因」
- 股関節そのものに異常がある場合
- 神経の問題(ヘルニアなどによる腰の神経の圧迫)
- 筋肉の問題(お尻の筋肉が固くなってしまっている場合)
▼「対処法」
- 「天井から引っ張られるようにして座りましょう!」
(骨盤を立てて座ろう!) - すでに固くなってしまっている「お尻のストレッチ」
- 骨盤を立てる筋肉である「体幹トレーニング」
- 自宅でのケアでも痛みが取れない場合は病院へ!
いかがでしょうか??
「お尻のストレッチ」や「体幹トレーニング」も一度やっただけで結果が出るものではないので、
少しずつでいいので、頑張らずに、続けてあげるようにしてくださいね!

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