いい子過ぎる人は要注意!パニック障害の原因につながる幼少期の家庭環境とは?

「小さいころからおとなしくて、とってもいい子なんです。」

そういわれたことはありませんか?

そんなあなたが、パニック障害になってしまったとしたら、その原因は、『いい子すぎる幼少期』にあるかもしれません。

今回はそんな幼少期の体験が、どうパニック障害につながっていくかを見ていきたいと思います。

パニック障害の原因につながる幼少期の家庭環境とは?

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幼少期は人格を形成するうえで、大変重要であると言えます。

この時期に

  • 家庭環境内での愛情不足または過保護
  • 出生に伴う否定的な感情・出産時の苦しい体験
  • 幼少期における、愛別離苦(特に父親の死)
  • 強烈なトラウマ体験
  • 父母からの暴力を受けること、夫婦間の暴力を目の当たりにしていた
  • 父または母のアルコール乱用
  • 母親が小さいころから働いており、ずっと遠慮しながら育った

このような環境であると、人格形成に多大な影響があり、不安体質になると考えられています。

幼少期は「家庭」が世界のすべて

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幼少期は社会性を形成するうえでとても大切な時期です。
この時に愛情をたっぷり受けることで、世界は怖くない、ということを学びます。

逆に、幼少期に家庭での愛情が不足すると少なからず大人になってからの人格形成に影響が出てきます。その中でもパニック障害の原因につながるものを見ていきましょう。

パニック障害につながる原因1)母親からの愛情不足

しかし、何らかの理由で両親、特に母親からの愛情が不足すると、自己肯定感の少ない子に育つと言われています。

例えば、放っておかれたり、否定される言葉を常にかけられていれば、
「私はいらない子なのだ」と感じたり、
「何か困ったときにも助けてもらえない」と不安に思ったりします。

兄弟と常に比べられている子は、
「認めてもらえない。もっと頑張らないと」
「何をやってもほめてもらえない」
などとさらに脅迫的に自分を追い詰めます。

このような思いが、様々な不安へつながっていくのです。

また、母親がフルタイムで働いていたりすると、
「母親にめいわくをかけてはいけない。常にいい子でいなければいけない。」
と常に自分を制して知らず知らずのうちにいい子を演じてしまう。

こういった、行動抑制が生じることになります。

行動抑制とは?

  • 人見知り
  • 内気
  • はにかみ
  • 引っ込み思案
  • 臆病

といった言葉で形容される状態を指す言葉です。

これらの状態は、子ども自身が自分の置かれている環境を感じ取り、生きるために身に付けた行動と言えます。

このように、常に周りに気を使い、母や周囲の人が不快に思わないように心を砕く
そういう思考が幼いうちに形成されているのが特徴です。

この顕著な例がネグレクト虐待などを受けていた子どもの行動抑制です。

「自分は何をやっても失敗する・叱られる」
「傷つけられる・ひどい扱いをうけるかもしれないとおびえる」

このような思いが常にあるため、不安が心からなくなることはありません。

その行動抑制に対して、服従、回避、過剰補償の3パターンの反応があるのですが、その根底には底知れぬ不安感が広がっていると言えます。

パニック障害につながる原因2)過保護は優しい虐待

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では、愛情たっぷりに見える過保護が行動抑制につながるのはなぜでしょうか。

人格形成途中の子どもは、自分で何かを成すことで、自信をつけていきます。
そうして、社会へ出た後も、自分自身の力で未来を切り開いていく力を自然と身に付けます。

しかし、過保護に育ってしまうと常に、「保護してくれる誰か」がいて、何かあっても「保護してくれる誰か」に頼る、という構造が出来上がってしまうのです。それはやがて依存症へと発展していきます。
そうすると、今度は、この依存する相手がいなくなることへの不安を持つようになります。

これにより、不安体質がより強くなります。

子どもであれば、「母親がいないと何もできない」「ひとときも離れていたくない」といった状況になるでしょう。

パニック障害につながる原因3)強烈な体験によるネガティブな思考

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パニック障害になってしまった人のすべてがつらい幼少期を送っていたわけではありません。
実は、パニック障害の原因になる出来事は他にもあるのです。

▮分離不安

分離不安は、強く愛着を持っている人と引き離されることで起きる不安です。
それは、母親や養育者であることが多く、常に、いなくなってしまうのではないか、死んでしまうのではないかと強く心配します。
そして、実際に離される状況になった時に、強い拒絶を示すとともに、身体症状があらわれます。

パニック障害の人は、そうでない人に比べて、この分離不安が強い傾向にあるのです。

▮トラウマ(心的外傷)

幼少期に親と別れることはうつ病や不安障害を引き起こすことが多いことがわかっています。

パニック障害の人は、幼少期に激しいトラウマを経験していることが多く、実に7割弱の人に激しいトラウマの経験があるのです。

その内容は次のようなものです。

  • 父親との死別
  • 両親と離別し、他の人に育てられた
  • 長期間の病気療養
  • 父または母がアルコールを乱用していた
  • 父または母から暴力を受けた
  • 父が母に暴力をふるっていた
  • 大人に性的虐待を受けた

このようなトラウマは心の深い部分に刻み込まれ、一生を左右する価値観へとつながっていきます。

パニック障害は遺伝するのか?

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パニック障害を発症する原因は、果たして、激しいトラウマや苛烈な経験によるものだけなのでしょうか?

ここまで読んできて、全く当てはまらない、という方も多いと思います。

なぜでしょうか?

実は、家族や周囲の人によってパニック障害を発症してしまう事があるのです。

パニック障害は強烈な不安よって引き起こされる病気です。
その苛烈さは死んでしまうのではないかと思わせるほどです。

もし、身内にパニック障害の人がいると、家族内で発症する割合は、そうでない家族の5~8倍になるという調査があります。

これが遺伝的な要素があるのではないかといわれる所以なのですが、パニック障害が遺伝するという遺伝子や証拠は見つかっていません。

パニック障害が遺伝するかどうかを調べた双子の研究

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双子を対象にした研究を紹介します。
これは、遺伝子的に全く同じの一卵性双生児、半分が同じの二卵性双生児についてその違いを調べたものです。

パニック障害が遺伝するのであれば、一卵性双生児は100%かそれに近い割合で二人ともがパニック障害を発症していなければなりません。

結果は

  • 一卵性双生児間で、二人ともパニック障害であったのは34%。
  • 二卵性双生児間で、二人ともパニック障害であったのは8%でした。

このことから、パニック障害は100%遺伝する病気ではない事がわかります。
遺伝的要素があるとしたら、4割程度、ということになるのですが、
パニック障害が遺伝するという遺伝子は発見されていないのです。

この4割程度の遺伝するものについての考察があります。

不安体質の遺伝

身体的な遺伝によって、腸の働きが悪い、血糖値のコントロール能力が低い、セロトニンの精製能力が低いなどが受け継がれると、体質的に似ることになります。

これにより、不安の感じ易さも似てくると言えます。

また、すでに、不安体質の人がそばにいると、周りの人は不安体質の人を気遣いながら生活します。
そのことが行動抑制につながり、不安とストレスを感じることになるのです。

これが幼少期であればどうでしょうか?

両親や祖父母が不安体質や対人恐怖症、パニック障害を持っている場合。
その動向は子どもに行動抑制を強いることになります。

不安体質を理解できない子供が不安におびえる両親や、パニック発作を起こす様子をを間近で見ていたら、幼心に恐怖や不安を覚えても不思議はありません。
また自分が大きくなるにつれて、同じように、不安体質や対人恐怖を感じるようになったとしてもおかしくないのです。
むしろ、影響されない方が稀だと言えます。

まとめ)幼少期の体験を知ることで得られる効果

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認知行動療法はパニック障害の克服にとても効果のある方法です。

 

薬を飲んでもなかなか症状が改善されない場合は、『不安感のもとになっているもの』にアプローチすることで、根底から解消することができるかもしれません。

それには、つらい体験を思い出すことにもなり、素人が手を出せる分野ではありません。

認知行動療法を取り入れてみたいという方は、ぜひ専門家をたずねられることをおすすめします。

※認知行動療法とは?

~出来事-自動思考-感情-行動の相互関係に注目した方法です~
「現実の受け取り方」や「ものの見方」を認知といいますが、認知に働きかけて、心のストレスを軽
くしていく治療法を「認知療法・認知行動療法」といいます。
認知には、何かの出来事があった時に瞬間的にうかぶ考えやイメージがあり「自動思考」と呼ば
れています。「自動思考」が生まれるとそれによって、いろいろ気持ちが動き行動することになり
ます。ストレスに対して強い心を育てるためには「自動思考」に気付いて、それに働きかける事が
役立ちます。
厚生労働科学研究費補助金こころの健康科学研究事業
精神療法の実施方法と有効性に関する研究」より引用

 

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しもーん
千葉県大網白里市の自律神経専門の整体 仙人堂。真体療術学院 講師を務める下川 孝幸です。小学校6年生からうつ病、不登校、人間不信、対人・視線・女性恐怖症などの心と体の不調に悩まされる。7年間かけてうつ病を克服し、その後、交通事故にあいむち打ちで首が左右15度にしか動かなくなる。よい治療家に巡り合えず、自分で治そうと整体を学び見事復活。なんでも治せる治療家を目指すサーファー整体師。  
ホームページはこちら⇒『仙人堂』

掲載記事は個人的な考え見解です。また事例や体験談も個人の感想によるものでいずれも万人への効果、変化を保証するものでないことご理解ください。

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千葉県大網白里市の自律神経専門の整体 仙人堂。真体療術学院 講師を務める下川 孝幸です。小学校6年生からうつ病、不登校、人間不信、対人・視線・女性恐怖症などの心と体の不調に悩まされる。7年間かけてうつ病を克服し、その後、交通事故にあいむち打ちで首が左右15度にしか動かなくなる。よい治療家に巡り合えず、自分で治そうと整体を学び見事復活。なんでも治せる治療家を目指すサーファー整体師。  
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