なんか急に息苦しくなってきた…。
心臓もドキドキするし、なんだか汗も急に噴き出してきた…。
もしかしてこれって良く聞くパニック障害!?
こんな「思い込み」が原因でパニック障害になることはあるのでしょうか?
今回は思い込みとパニック障害の関係について書いていきます。
Contents
パニック障害とはどんな症状なのか?

パニック障害には、【わかって】パニック障害とはなにか?その症状と原因を徹底解説!【強烈な不安と恐怖】でも書いてある通り、代表的な3つの症状があります。
代表的な3つの症状とは、
- パニック発作
- 予期不安
- 広場恐怖
の3つです。
それでは、細かく説明していきたいと思います。
1. パニック発作
発作は13の項目に分類されています。
- 動悸
- 発汗
- 身震い
- 息苦しさ
- 窒息感
- 胸の不快感
- 腹部の不快感
- めまい
- 現実消失感
- 気が狂う事に対する恐怖
- 死ぬことに対する恐怖
- 感覚麻痺
- 熱感・冷感
これらの項目の4つ以上が10分以内に同時に起こる事がパニック発作と呼ばれています。
2.予期不安
予期不安とは、「また、苦しくなったらどうしよう」など実際におきてもいないことに対する恐怖感が付きまとう状態をあらわします。
3.広場恐怖
広場恐怖とは、美容院、歯医者、人混みなどのすぐに逃げ出せない場所が怖い状態をあらわします。
広い場所が恐いというわけではありません。
パニック障害は、最初に発作を起こし、過呼吸→不安→恐怖へと症状が悪化していきます。
パニック障害は「思い込み」が原因となるの?それとも関係ないのかどっち?
パニック障害は、私の今までの経験の中では思い込みでなる方も少数ですがいらっしゃいます。
思い込みでなる原因のひとつは、インターネットの検索によるものです。

パニック障害になる方は、もともと呼吸が浅い方が多いです。
呼吸の状態が浅ければ、不安が強くなります。
息苦しくなり、不安を解消しようとしてインターネットで検索するのですが、これが結果として悪い方向に動いてしまう場合があるのです。
自分の症状を検索しているうちに、パニック障害というキーワードにヒットします。
さらに詳しく調べようとパニック障害と検索を行うのですが、悪化するとうつ病になると書かれ、さらに不安になるのです。
残念なことに、不安を解消しようとしたのに逆に症状が悪化しパニック障害になってしまうのです。
思い込みが原因となるパニック障害の事例
理屈は、わかったけど実際に過去にあった、事例をご紹介したほうが分かりやすいと思うのでご紹介していこうと思います。
30代女性の方のお話しです。
体に不調はないんだけどパ二ック障害でとにかく不安で仕方がないと来院されました。
パニック障害の多くの方は、動悸や胸の締め付け、息苦しさなど、体に症状が出ているのですが、この方は体になにも症状が出ておらず至って健康なのです。
この方は、もともととても面倒見のいい方で、ひとことで言えば姉御タイプで多くの方に慕われていたそうです。
誰が見ても、パニック障害にはなりそうにもないタイプの方でした。
実際、自分がパニック障害と言ってもだれも信じてくれなかったようです。
ひとりでいると不安で、運転中に不安になる方が多いのですが、車に乗っていると安心しできるという少しかわったケースでした。
移動が苦にならないので、毎回2時間かけて車で来院されていました。
この方もインターネットで検索し、不安感が強くなりうつ病になることがこわくなりパニック障害になりました。
心理療法でインターネットを検索した時のトラウマを解消したのですが、不安が取りきれませんでした。
お話を聞いて問題を掘り下げていくと、過去に大切な方が2人自殺してしまった経験があると泣きながらお話しされていました。
この経験が自分とリンクしてしまい、自分もうつ病になり自殺してしまったらどうしようという恐怖があったのです。
このトラウマを心理療法で解消してから、恐怖感はピタリとおさまりました。
全部で3回ほどの治療でしたが、体に症状が出ていなかったことと根本的な問題に早く気付けたこともありかなり早い回復をされました。
もしも、思い込みがパニック障害を引き起こしているとするとどんな対策をしたらいいのか?
その前に覚えておきたい「潜在意識」と「顕在意識」
思い込みの力はとてもパワフルです。
バカにすることができないほど強烈です。
人間は、思い込みで病気になることがあります。
例えば、健康で顔色のいい人に、「○○さん顔色悪いけど大丈夫」「具合悪いの?」などの言葉を会う人がすべて声をかけます。
会う人すべての方に言われていると次第に心配になり、「エッ、そんなに顔色悪いかな」「自分は悪い病気にかかっているんじゃないか」と不安になり本当に具合が悪くなってしまうのです。
潜在意識と顕在意識という言葉を聞いたことありますか?
潜在意識と顕在意識
潜在意識や顕在意識は、氷山の一角をイメージして頂けるとわかりやすいので想像してみて下さい。

水面下に隠れている部分が潜在意識で、水面から出ている部分が顕在意識です。
- 潜在意識は、別名:無意識
- 顕在意識は、別名:表面意識
と呼ばれています。
自分で意志決定したことは顕在意識が働いています。
潜在意識は90~95%、顕在意識は5~10%と言われており、9割以上が潜在意識を占めています。
「顔色が悪い」「具合が悪そう」と言われて続けていると、潜在意識に引っ張られ顕在意識が侵食され病気になってしまうのです。
パニック障害を治したいと考えていても、潜在意識が治りたくないと思っていれば、潜在意識の割合のほうが圧倒的に多い為、治ることは難しくなってしまいます。
では、どうしたら潜在意識を変えることができるのでしょう?
自分でできる対策と他人の力を借りて行う5つの方法を
その1:言動と行動を一致させる
自力でできる対策は、言動と行動を一致させることです。
治りたいと言っていても、治す為の行動が伴わなければいつまでたってもよくなりません。
ダイエットしたいと言っている人が、ケーキのバイキングに行っていたらこの人は痩せないだろうなというのはお分かりいただけると思います。
本位で痩せたいのであればもっと健康的な食事を摂っているはずです。
常日頃から発言に合わせた行動ができているか意識してみて下さい。
意識をするだけでも、少しづつ状態は変わってきます。
必ずよくなると信じましょう。
その2:インターネットの検索をやめる

インターネットの検索を行うと悪い情報ががあなたの潜在意識にすりこまれていきます。
不安を解消しようとしても、逆に悪くなってしまっては本末転倒です。
その3:ゆっくり呼吸を行う
自律神経で唯一コントロールできるのが呼吸です。
呼吸が浅くなれば、不安が強くなります。
ゆっくりと呼吸を行う事を意識してみて下さい。
息を吐くほうに意識を向けるとやりやすいです。

その4:医者・専門家に相談する
そうは言っても1~3のことなんてできる状態ではない方もいるでしょう。
自力でどうにかできないことは、プロに頼むのが一番です。
不安感は、呼吸が浅くなると強くなるので呼吸状態を改善できる治療を受けてください。
呼吸が楽にできるようになれば、不安感も楽にまります。
治療家によって、得意、不得意があるので、呼吸を楽にする為の治療ができる確認してから行かれることをオススメします。

その5:トラウマを解消する治療を受ける
呼吸の状態が安定してきたら、トラウマを解消する治療を受けましょう。

電車や助手席、高速道路に乗るのがこわい、美容院や歯医者に行けないなどのトラウマを解消してもらいましょう。
カウンセラーや心理療法を行っている方でも、トラウマの治療ができない方もいます。
こちらもトラウマの治療ができるか確認してから行かれることをオススメ致します。
まとめ
今回は、思い込みが原因のパニック障害や事例、対策をご紹介させて頂きました。
私も過呼吸になったことがあるのでわかりますが、死んでしまうのではないかという不安に陥り本当に苦しい病気です。
不安が強いと焦りも強くなり負のループにはまりがちです。
どうしたらいいのか、焦ってばかりいるのではなくしっかりと自分と向き合いましょう。
なにが原因で呼吸が浅くなっているのか?
鼻・喉・姿勢・横隔膜・肺・心臓など原因は様々です。
どこに問題があるのか、気づく事でなにができるか変わってくると思います。
原因が分かると安心感が生まれます。
外出できない方は、まずは自分でできる対策を行ってみて下さい。
外出できる状態になったら、適切な治療を受けパニック障害を克服しあたりまえの生活を取り戻しましょう。


最新記事 by しもーん (全て見る)
- 自律神経失調症の症状で眠いのはなぜ?プロが教える6つ原因を公開 - 2017年11月17日
- パニック障害で死ぬのが怖い人が絶対にやってはいけない1つの方法 - 2017年7月1日
- パニック障害が夕方になると発作が起きるというのは本当なのか? - 2017年5月16日