普段の生活の中でも気になる食生活ですが、パニック障害になった場合に効果的な食事があることをご存知ですか?
『え?パニック障害と食事って関係あるの?』
って思うかもしれませんね。でも実はこれが大いに関係があるのです。正しい食生活を送り、パニック障害の快復に効果的な栄養を摂ることがとても重要なのです。
そこで今回は食事という観点からパニック障害を考えてみたいと思います。
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Contents
食生活がきっかけになる?パニック障害と食事の関係
パニック障害とうつ病はセットで語られることが多いですね。
というのも、発症のメカニズムが似ているからです。
それは、脳内のホルモンバランスの乱れによるということ。
『幸せホルモン”セロトニン”』と食事の関係
うつ病もパニック障害も、セロトニンの不足が大きくかかわっていることが知られています。
セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸から作られます。
そして、トリプトファンは体内で生成できないため、食事でとる必要のある必須アミノ酸です。
食事では、このトリプトファンをいかに体内に取り込むか、ということが大切になってくるのです。
「食生活の乱れ」がホルモンバランスの乱れを引き起こす
パニック障害は、脳内のホルモンバランスの乱れによって発症すると説明しましたよね。
そして、このホルモンバランスの乱れの一因が、食生活の乱れです。
栄養成分の不足・過剰摂取・食事を抜く・間食が多い
以上のような食生活の乱れが結果的にホルモンバランスの乱れにつながります。
- ビタミンB、鉄分、タンパク質、亜鉛の不足
- 糖分過剰摂取
この二つがうつ病やパニック障害の原因になると考えられています。
これらは、過度のダイエットや、不規則な食生活によって引き起こされることが多いのです。
また、ご飯を食べない食生活の人が意外に多いといわれています。重ねて、よく噛まない。
もう一つ言うなら、3度の食事を抜いて、間食(白砂糖やデンプンを使ったおやつ)を食べる人が多いのも特徴です。
このような食生活を送っている場合、ビタミンやミネラルが不足します。そして糖分の過剰摂取によってさらにビタミンとミネラルが失われてしまうのです。
パニック障害の人が避けるべき食材
- 食べると興奮してしまうもの
- 急激に血糖値を上げるもの
血糖値の急激な変化を引き起こす食材「白砂糖」
急激に血糖値を上げるものの代表が白砂糖です。
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その調整をするために、インスリンが大量に分泌されます。
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インスリンは血中のブドウ糖を減らして血糖値を下げるのですが、このことで、脳に届けるべきブドウ糖が少なくなってしまうのです。
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脳はブドウ糖が急に減少したことで不安を感じやすくなります。
このことを繰り返していくうちに、インスリンを分泌する膵臓(すいぞう)に過度の負担かかかります。
すると、少しの糖分でもインスリンの過剰分泌が起こり、低血糖へという悪循環に陥ってしまうのです。
このように、血糖値の急激な変化はパニック障害にとって害にしかなりません。
では「糖」とは何でしょうか?
糖といって真っ先に思い浮かぶのが白砂糖です。
白砂糖は、不純物を取り除き、純粋な形に精製された糖なのですが、
「単糖類」といわれ、分解する必要がないため、すぐに体内に吸収されます。
すぐに吸収されてしまうので、血糖値がいっきに上昇するのです。
なので、白砂糖が多く含まれる、いわゆる「甘いもの」は減らしたいNO.1なのです。
とはいえ、いきなり禁止するのはつらいものです。
少しづつ減らしてみる、果物に変える、おなかがすいたらおにぎりを食べる、などできることから始めてみましょう。
炭水化物やでんぷんは酵素により分解されて吸収されやすい形に変えられていきます。
この時、単糖類にならないと吸収されません。
白砂糖・乳糖は2糖類で、小腸で分解され吸収されます。これが最も早い吸収になります。
炭水化物は多糖類で、吸収されるまでの時間は単糖類の4倍であると言われています。
急激な血糖値の上昇を抑えるためには、すぐに吸収されてしまう単糖、2糖類を避け、分解吸収に時間のかかる多糖類を多く摂取することが肝心です。
消化吸収に時間がかかることで血糖値の上昇は緩やかになり、脳に届けられるブドウ糖の量が安定する、という仕組みなのです。
気を付けたい飲み物
アルコール・炭酸飲料も血糖値を急激に上げるため、砂糖と同じく避けた方がいいでしょう。
カフェインなどの刺激の強いものは、アドレナリンの放出を促します。
すると、心拍数が上がる、血圧の上昇、血糖値の上昇などパニック発作を引き起こす条件を揃えてしまうと考えられています。
アルコール・炭酸飲料・コーヒーは、避けたほうがいい飲み物です。
セロトニンとトリプトファン
パニック障害の人が食事によって一番欲しい栄養素がトリプトファンです。
一般に、パニック障害の人にはセロトニンが不足していると言われます。 トリプトファンはセロトニンの原料ともいえる物質で、体内では精製することのできない、必須アミノ酸の一つです。
セロトニンは幸せ物質ともよばれる分泌物で、ノルアドレナリンの分泌を抑え、神経伝達の誤作動を抑えてくれる効果が高いのです。
トリプトファンが多く含まれる食材
-
- カツオ
- マグロ赤身
- 高野豆腐
- 湯葉
- 大豆
- 海苔
- きなこ
- 肉
- チーズ
など
これらをバランスよくセロトニンを摂取することでトリプトファンを吸収することができます。
1日に摂りたいトリプトファンの目安は体重1kgあたり、2mgと言われています。
じつは、トリプトファンは通常の食事で十分に摂取することができます。
サプリメントを使うと、過剰摂取になることがありますので、気を付けましょう。
ビタミンとカルシウム
トリプトファンを効率よく吸収するためにはビタミンB群が欠かせません。
ビタミンB群は豚肉や魚貝類に多く含まれています。
他には、ナッツ類、バナナ、牛乳などで補うことができます。
ビタミンCは、ストレスを和らげてくれ、抵抗力を高めてくれます。
カルシウムは、精神を安定させ、感情を穏やかにしてくれます。
パニック障害に効く!飲み物
パニック障害の人は体温が低く、常に冷えを感じる人も少なくありません。
体を冷やすことは、血流を悪くすることにもつながります。
できるだけ冷たい飲み物は避け、温かくしたものを飲みましょう。
どうしても熱いものが飲みたくない場合でも白湯や、常温の水にしましょう。
ハーブティー
ハーブティーはリラックス効果が高く、寝る前に飲むのもオススメです。
ホットミルク
牛乳にはトリプトファンや、タンパク質が多く含まれています。
安眠効果もあるので、入眠前の儀式にしてもよいでしょう。
タンパク質を壊さない、人肌程度の温度がオススメです。
生姜湯・黒豆茶
どちらも体を温めてくれる効果の高い飲み物です。
市販の生姜湯には砂糖が入っているものが多いので、自分で作るほうが良いでしょう。
白湯
白湯とは、水を沸騰させて飲めるくらいにまで冷ましたもののことです。
体を温める効果が高く、いつでも飲めるので水分補給に最適ですね。
オススメのレシピを見てみよう!
朝食
バター・レタス・ハム・目玉焼き入り
キウイ1/2
バナナ1/2
チーズ
バナナ豆乳
全粒粉のマフィンに、ハム、目玉焼きを挟むことでぐっとたんぱく質の量が増えます。
全粒粉のパンは、炭水化物が多糖類で構成されており、分解に時間がかかります。
そのため、糖の吸収が穏やかになる効果があります。
バナナ豆乳は少し甘いですが牛乳が飲みにくい人にはおすすめです。
キウイもバナナもトリプトファンを含む果物なんです。
朝は、何かしら果物を取り入れたいですね。
また、チーズやヨーグルトを取ると、カルシウム強化につながります。
乳酸菌もとれますね!
夕食
豆腐とわかめの味噌汁
卯の花
エノキのポン酢和え
サラダ
カツオのたたき
カツオのたたきはトリプトファンを多く含むだけでなく、ミネラルやタンパク質も多く含んでいます。
卯の花、豆腐の味噌汁と、大豆製品をたくさん取り入れたいですね。
キノコ類に加え、発芽入り玄米入りの五穀米は糖の吸収をゆっくりにして血糖値の上昇を抑えてくれます。
インスタグラムで見つけたとっても美味しそうなごはんたち
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まとめ
食生活の基本とは、きちんと3食食べること、よく噛むこと、バランスの良い食事。
この3つです。
3食決まった時間に食事をとることで、自律神経のバランスを取り戻せることが一番良い効果だと言えます。
一度に全部ではなくても、少しづつ、できることから取り入れてみてはいかがでしょうか?


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