腰痛をお持ちのあなた!
「お尻の外側」や「太ももの外側」が張っていて慢性的に疲れるといったことはないですか?
そして、逆に、内ももを触ってみると、ゆるゆるなんてことはないでしょうか?
前回、昔は前屈手が付いたのに!股関節が硬くなる原因とは?でお話させていただきましたが、決して「硬い」=「強い」というものではないんです!
使いすぎて硬くなっている部分と、「廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)」と言って、使われなくて(弱くなっていて)硬い部分があるのですが、弱い部分は鍛えていく必要があります!
そう!実は股関節を鍛える事が腰痛対策としてとても重要なんです。
そこで、今回は「股関節の鍛え方」についてお話しさせていただきたいと思います。
◆今回の記事でお伝えする内容
1.「股関節を鍛える」とはどういう意味なのか?
2.「なぜ股関節を鍛える」必要があるのか?
3.「具体的にはどのように鍛えればいいのか?」
1.『股関節を鍛える』とはどういう事?
まずは、1.「股関節を鍛える」とはどういう意味なのか?とうことですが、
前回、昔は前屈手が付いたのに!股関節が硬くなる原因とは?でもお話しさせていただいた通り、「股関節」と一言で言っても、股関節にはたくさんの筋肉が付いています。
なので、「そのうちのどこが弱いのか?」ということを見極めた上で、「弱い部分」を鍛えていけば良いわけです!
でも、「そんなこと言われても・・・」「私はどこが弱いの・・・?」ですよねぇ・・・。
もちろん、人によって「強い部分」と「弱い部分」は個人差があるので、一概には言えませんが、多くの人は「内転筋」(太ももの内側の筋肉)が弱い傾向があります!
参考書籍 西東社 「カラー図解 筋肉の仕組み・はたらき辞典」
左 明 (著), 山口 典孝 (著), 石井 直方 (監修) 2009/8/25
ISBN-13: 978-4791616046
内転筋が弱いかどうかの簡易チェック方法
そこで、その「内転筋」が弱いかどうかの簡易的なチェック方法です。
- 「お尻の外側」や「太ももの外側」が張っていて慢性的に疲れる、内ももはを触ってみると、ゆるゆる
- 靴の外側だけが極端に減る
- イスに座る時、気がつくと脚を開いている
なんていうあなたは、内転筋がうまく使えていなくて、弱くなっている証拠です!
そこで、その「内転筋」を鍛えていけば良いわけですが、3.「具体的にはどのように鍛えればいいのか?」の前に、2.「なぜ股関節を鍛える」必要があるのか?ということをお話ししておきます。
2.なぜ内転筋を鍛える必要があるのか?
主に、ここでは以下の3つの理由を説明したいと思います。
「内転筋」が弱いと・・・
- 「腰に負担がかかるから」
- 「膝に負担がかかるから」
- 「O脚になり、見た目も悪いから」
2-1.内転筋が弱いと腰に負担がかかってしまう
まずは、「腰に負担がかかるから」についてですが、
「股関節が硬いと腰に負担がかかる理由」は前回、昔は前屈手が付いたのに!股関節が硬くなる原因とは?でも説明させていただきました。中でも「内転筋」がうまく使えずに硬く弱くなっていると・・・
「内転筋が弱い人は、体幹のインナーマッスルの腹横筋(自前のコルセットのような役割をしてくれる筋肉です)がうまく使えないため、腰を守ってくれる支えがなくなります!」
参考書籍 西東社 「カラー図解 筋肉の仕組み・はたらき辞典」
左 明 (著), 山口 典孝 (著), 石井 直方 (監修) 2009/8/25
ISBN-13: 978-4791616046
試しに、座ってでも、立ってでも良いので、太ももの間にクッションなどを挟んで、内転筋を使った状態で、下腹に力を入れてみてください!
それと、今度は脚を開いた状態で、同じように下腹に力を入れてみてください!
挟んだ方が力が入れやすいのが分かりますか?
(ちなみに、うまく腹横筋が使えない人は分かりにくいので、感じられないかもしれませんが・・・。)
逆に、「内転筋」がうまく使えていれば、腹横筋(ふくおうきん)が使いやすくなって、腰を守ってくれます!
(あくまで「使いやすくなる」だけで、必ず「使えている」わけではないのですが・・・)
2-2.内転筋が弱いと膝に負担がかかる
次に、「膝に負担がかかるから」についてですが、
参考書籍 西東社 「カラー図解 筋肉の仕組み・はたらき辞典」
左 明 (著), 山口 典孝 (著), 石井 直方 (監修) 2009/8/25
ISBN-13: 978-4791616046
「股関節にはたくさんの筋肉が付いている」というお話は前回しました。(「内転筋」ももちろん、そのうちの一つです。)
図のように「股関節」と「膝関節」の両方に付いている筋肉というのがとても多いので、「股関節の筋肉が弱い」ということは、「膝関節の筋肉も弱い」ということにつながってきます!
そうなると、膝をしっかりと支えられなくなり、膝にも負担がかかってしまいます!
2-3.内転筋が弱いとO脚になり見た目も悪い
そして、「O脚になり、見た目も悪いから」についてをお話しします。
人間は骨格上、もともと外側重心になりやすいんです。捻挫も多くが足の甲が外側を向いしてまうような形が多いですよね。逆は、骨格上なりにくいです。
さらに、太ももの外側の方が、内側よりも筋肉が多いため、相対的に外側の方が力が強いです。
そのため、筋肉的にも外側に引っ張られてしまいます。
結果、太ももを内側に寄せる「内転筋」が弱いと、「O脚になり、見た目も悪い」というだけではなく、「膝に負担」がかかってきてしまいます!
ここまでのお話を通じて「なぜ股関節を鍛える」必要があるのか?分かってもらえましたか?
3.具体的にどのように股関節を鍛えたらいいのか?
ここで、ようやく「具体的にはどのように鍛えればいいのか?」というお話です。
実は先述の内転筋が弱いかどうかのチェック方法の逆をすれば良いんですよね!
覚えてますか?
- イスに座る時、気がつくと脚を開いている
- 靴の外側だけが極端に減る
ということです。それでは具体的に見ていきましょう。
3-1. 座る時は脚を閉じる!

「イスに座る時、気がつくと脚を開いている」という点に関しては、
「座る時に脚を閉じるようにしましょう!」
これだけです!!
これだけで、普段使えていない内転筋のトレーニングになります。
普段使えていない人は、一日意識し続けるだけで、次の日筋肉痛になっているはずです!
ただ、座り方は「普段のクセがすごい!」(笑)なので、一日中ずっと意識していたとしても、気がつくとすぐに開いていたりします(^^;;
クセの影響が強ければ強い「習慣」ほど一気に変えるのは難しいので、まずは一日1分でも良いのでやってみましょう!
それが、2分、3分・・・と伸ばせていければ良いので!
太ももの間にクッションでも、ファイルでも挟んでおくというだけでもいいですね。
3-2. 靴の外側だけが極端に減る人の対策
そして、「靴の外側だけが極端に減る」については・・・
本来の歩行動作における重心移動が上手くできていない可能性が高いです!
本来であれば、まずは「カカトから着地」して→「小指側を通って」→最後は「親指に抜けていく」
というのが正常な重心移動ですが、

「靴の外側だけが極端に減る」人は・・・
「カカトから着地」して→そのまま外側重心で「小指側に抜けていってしまっている」人が多いです!
こうなると、外側の筋肉ばかり使ってしまい、冒頭に問いかけた
「お尻の外側」や「太ももの外側」が張っていて慢性的に疲れるといったことはないですか?
そして、逆に、内ももはを触ってみると、ゆるゆるなんてことはないでしょうか?
になってしまいます。
そこで、そんな人は、最後は「親指に抜けていく」ということをぜひ意識して欲しいので、
「親指の付け根(母指球)で蹴る!」ということを少し意識してあげてください!
その練習方法として、壁に手をついて立って、肩幅くらいに足を開いて背伸びをします。この際に、両足の母子球で「えいっ!」と蹴るようにして背伸びします。

最初はうまくバランスが取れないでしょうから、壁に手をついていただいて、だんだん慣れてきたら壁から手を離して行います!
こうして、少しずつですが、母指球で蹴れるようになってくると、今まで使っていなかった「内転筋」が使えるようになってくるので、
最初はちょっと太ももの内側が張っているような感覚になってくるでしょうが、そうなってくるとうまく使えている証拠です!
ただ、これも、先ほどの「脚を閉じて座る」のと同じように、歩くことなんてまさに、「習慣」なので、少しずつできるようになってくれば良いですし、
まず、いきなりは出来ないと思っておいていただいた方がいいと思います。(そうしないとすぐ挫折しちゃうので・・・)
まとめ
以上のように、「股関節(特に内転筋)を鍛える」と言っても、「ジムのマシンで筋トレしないと!」というようなものではなく、日常生活で取り入れられるものなので、「今日から」、いや、「今から」、立っている、あるいは、座っているならその場で出来るので、さぁやってみましょう!!
長々と書いてしまいましたが、まとめると・・・
1.「股関節を鍛える」際には特に太ももの内側の「内転筋」を鍛えよう!
そして、2.「なぜ股関節を鍛える」必要があるのか?というと・・・
股関節(特に内転筋)が弱いと・腰に負担・膝に負担、O脚で見た目も悪くなるから
最後に、3.「具体的にはどのように鍛えればいいのか?」
・脚を閉じて座る、・歩く時には最後に母子球で蹴り出す
こんなに簡単なようだけど、「クセがすごい!」となかなか難しいので、地道ですが、日々の積み重ねが大事なので、少しずつやってみてください!

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