股や足の付根がズキズキして歩くのも困難になる、股関節の痛み。
NHKあさイチが、2000人以上の人にアンケートをした結果、なんと女性の44%が股関節に違和感を持ち、股関節が痛いと感じています。
この結果からも、股関節の痛みは女性に多いという事がわかるのですが、実は、男性、お子さんでも悩んがいる人がたくさんいます。
老若男女かかわらず、痛くなる股関節の原因は様々で、スポーツや病気が関係していることもあります。
今回の記事では、股関節が痛くなる原因を徹底解説。お子さんの股関節の痛みについても解説しています。
股関節ってどこにあるの?
股関節が痛いと言っても、股関節ってどこにあるのかわかりますか?
なんとなくざっくりとしかイメージ出来ないと思うので、ここで詳しく説明しておきますね。

図で見ていただくとわかるように、股関節はビキニラインの真ん中あたりに位置しています。

言葉で説明すると、大腿骨(だいたいこつ)の上にある球状になっている骨頭(こっとう)と呼ばれる部分が、骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)にはまり込むような形になっています。
見てもわかる通り、股関節は、人体のなかで一番大きい関節。頭・首・肩・上肢・胴体・骨盤などの重みを受けとめるという重要な役割を果たしています。
それゆえ、他の部分に歪みや痛みがあると股関節に負担がかかり、痛くなる引き金になることもあります。
股関節の痛み!4つの原因を徹底解説

股関節の痛みの原因を徹底解説していきます。
股関節の痛みは以下の4つが主な原因になっています。
- 日常生活が原因
- 病気が原因
- 運動(スポーツ)が原因
- 妊娠、出産が原因
1.日常生活
日常生活の以下の3つの習慣が、股関節の痛みの大きな原因になっています。
- 姿勢が悪い
- 長時間座っている
- 洋式トイレ
1-1.姿勢が悪い
姿勢が悪いと背中や腰が曲がってしまい股関節に負担がかかります。
また、癖で左右のどちらかの足に体重をかけていませんか?足を組むときに決まった足が上になっていませんか?
この場合も、体重をかけた方の足に負担がかかり痛みが出ることがあります。
1-2.長時間座っている
長時間座ったままでいると、腰や股に負担がかかるので股関節が歪み、痛くなることがあります。
1-3.洋式トイレ
洋式トイレになってから、股関節が痛いという人が増えています。といっても、生まれた時から洋式トイレで育った人も多いですよね。
そもそも和式トイレは、お相撲さんの四股と同じように開脚運動になり、股関節の歪みを調整する効果があったのです。
ですが最近ではほとんど洋式トイレなので、股関節が硬くなり開脚運動が出来ないという人が増えています。つまり股関節が固くなるのも痛みの原因になります。
2.病気が原因

病気が原因で股関節が痛くなる場合があります。
以下の4つが主な原因になります。
- 変形性股関節症
- 大腿骨骨頭得壊死症(だいたいこっとうえししょう)
- 関節リウマチ
- 股関節炎
2-1.変形性股関節症
股関節が痛くなる代表的な病気の一つで、女性に多い病気です。
変形性股関節症は、関節を滑らかに動かすための関節軟骨が、何らかの理由によりすり減ってしまうために起こります。関節軟骨は、骨の表面を覆ってクッションの働きをしています。
この病気は、生まれつき股関節がずれたりはずれやすい先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)や、股関節が不安定な状態である先天性臼蓋形成不全(せんてんせいきゅうがいけいせいじゅつ)などのある人や、子供の時の病気や発育障害の後遺症が主なもので股関節症全体の80%といわれています。
2-2.大腿骨骨頭得壊死症(だいたいこっとうえししょう)
大腿骨骨頭得壊死症というのは、股関節の大腿骨頭(太ももの付け根にある球状の骨)が死んでしまう病気。この大腿骨頭が死んでしまうと、死んだ部分の骨が潰れてきて痛みを伴います。
原因は不明なのですが、ステロイド剤の使用量が多い人、アルコール摂取量が多い人がなりやすい病気です。
2-3.関節リウマチ
関節リウマチは、体にあるいろいな関節に炎症や腫れが生じて痛みが起こる病気。初期の頃は、手足の指の関節に痛みや腫れなどの関節炎が生じ、だんだん肘・肩・首などの関節や股関節広がっていきます。
こちらも女性に多い病気です。年配の人がなる病気のようなイメージがありますが、30代くらいの人でもかかる場合があります。
2-4.股関節炎
股関節炎とは、股関節の中に細菌が入り起こる感染症で、骨髄炎などによるものが多いです。寒気や震え、股関節の激痛が起こり、膿が溜まって腫れや熱が強くなり、乳児が感染することもあります。
3.運動(スポーツ)が原因

激しい動きのスポーツが原因で、股関節が痛むこともあります。
最近ではオーバーユース(使いすぎ)、マルユース(間違ったからだの使い方)と呼ばれ、スポーツ障害のように起こると言われています。
オーバーユース、マルユースになりやすいスポーツは、
- サッカー
- バレエ
- テニス
- ゴルフ
- サーフィン
- スノーボード
- スキー
など。また、バスケットボールやフットサルなど、体育館でキュッキュッと音がするようなスポーツもなりやすいです。
体の使い過ぎはもちろんのこと、体の歪みや動作の癖によって正しくないフォームで繰り返し運動することが原因になっています。
3-1.ランニングが原因
先ほど紹介した、オーバーユース、マルユースの中には入っていなかったのですが、ランニングが原因で股関節が痛くなる人も多いです。
骨盤が後傾している人に多く見られます。ランニングをする時は、どうしても意識して足を前に出そうとします。しかし足を前に出すと骨盤が後ろに倒れ、股関節に負担がかかってしまうからです。
中年期の女性の場合は、骨や筋肉の衰えや体重の増加など加齢による体の変化に気がつかずに、無理して走ってしまい股関節に負担をかけるケースも増えています。
また、ランナーならではの、病気(怪我)が股関節が痛くなる原因になることもあります。
- 弾発股(だんぱつこ)
骨盤が左右に大きくぶれるランニングフォームの人に多い。 - 疲労骨折
月間走行距離が長いシリアスランナーに多い。
4.妊娠、出産が原因

女性の場合は、妊娠や出産によっても股関節に痛みが出ます。妊娠中は体重が増えるので股関節への負担が大きくなります。特に臨月を迎える頃には股関節の痛みを訴える人が増えます。
妊娠中は、リラキシンというホルモンが多量に分泌され、ホルモンバランスが乱れてしまいます。このリラキシンは、出産がスムーズに出来るように、関節や骨盤の動きを柔らかくしてくれるのですが、骨盤がぐらぐらした状態になり痛みが生じます。
この痛みは、出産後も続く場合があります。
妊娠時の股関節の痛みに近い症状に『恥骨痛』という症状があります。これもリラキシンが原因になっている事も多いです。
子供も股関節が痛くなる!その原因は?

子供でも股関節が痛くなる場合があります。生活習慣やスポーツが原因のこともありますが、単純性股関節炎という病気が原因で痛みが出ることもあります。
単純性股関節炎は、3~6歳くらいの子どもによくあらわれる病気です。風邪のもとのウィルスが原因だったり、アレルギー反応によって炎症が起きて発症します。また、やや激しい運動をした後になることもあります。
まとめ
股関節の痛みの主な原因は、以下の4つです。
- 日常生活が原因
- 病気が原因
- 運動(スポーツ)が原因
- 妊娠、出産が原因
お子さんが痛がる場合は、単純性股関節炎という病気の可能性もあります。
股関節が痛くなるのにはいろいろな原因があります。痛みを改善するためにも、原因を突き止めておきましょう。


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