自律神経失調につながる「筋肉の慢性疲労と過緊張」を招く原因

大阪府枚方市で自律神経失調症専門の整体院を営んでおります、西田と申します。

自律神経失調症は原因不明の病気ではない!本当の原因を知ることが改善の第一歩!という記事の中で述べましたが、自律神経の不調は「原因不明」とされることが非常に多いです。そのために、たくさんの人が解決策が見つからず、苦しみ、悩み続けています。

「確かにストレスの多い生活をしているが、それは他の人も同じはず。なのに、なぜ自分だけがこんなに苦しまねばならないの?」

とおっしゃる方が、決して少なくありません。本記事では、その疑問に答えます。

前回の記事で、自律神経失調症の本当の原因は「筋肉の慢性疲労と過緊張」であると説明をしました。今回の記事では、それを招く原因についてご説明をいたします。

前回も述べましたが、いかなる症状も結果であり、結果には必ず原因があります。原因は一つではなく、複数のものが複雑に交錯しています。今回の記事を読めば、それを紐解くヒントを掴むことができると思います。

筋肉の慢性疲労と過緊張を招く原因は、要素として大きく次の4つに分けることができると考えています。

1)身体的要素
2)環境的要素
3)精神的要素
4)先天的要素

それぞれについてご説明をいたしますが、その前に「意外に知られていない、身体に関する本当のこと」をお伝えしておきたいと思います。自律神経不調の本当の原因を知るために、たいへん重要なことだからです。

意外に知られていない、身体に関する本当のこと

私たちは、普段、自分の身体のことを意識することは、ほとんどありません。身体はあって当たり前、生命が維持できて当たり前と思っています。

しかし、自律神経失調症や難治性疾患などの複雑な症状を紐解き、根本解決をはかるためには、身体についてよく知ることが必要不可欠です。といっても、難しい生理学や解剖学の知識ではなく、意外にシンプルなことばかりです。

身体には智恵がある

身体は、私たちの意思とは無関係に、24時間365日休むことなく、生命を維持するために働き続けています。その営みは、極めて複雑で、精緻です。人間の最先端の科学をもってしても、解明できていないことも多々あります。

つまり、身体は、私たち人間の知恵を遥かに凌駕(りょうが)する智恵を備えているということです。私たちは、ほとんど意識することなく、生まれてから死ぬまで、その恩恵を被り続けているのです。

身体は生命を守ることを最優先する

すべての生命体は、「自己保存」と「種族保存」という2大目的を宿命的にもっています。何のために生きているかを突き詰めれば、この二つの目的に至ります。

私たち人間も同じであり、身体はこの2大目的のために働きます。つまり先に述べた身体の智恵は、生命を守ることを最優先にしているのです。

様々な症状や痛みは、その結果、発現していると考えるのが自然であり、理にかなっていることを知るべきでしょう。

身体の構造、仕組みは20万年前から変わらない

現在の私たちとまったく同じ身体の構造、仕組みをもった「新人」と呼ばれる人類が地球上に出現したのは、約20万年前と言われています。10万年前、40万年前など諸説ありますが、いずれにしても、それまでに、数百万年単位の、気の遠くなるよう長い時間をかけて、私たちの身体は現在の構造と仕組みを備えるに至りました。

農耕が始まり、備蓄という営みが始まったのは約1~2万年前と言われています。それ以前の18万年間は、いわゆる石器時代であり、自然の一部として、自然とともに暮らしていたと考えられます。つまり、私たちの身体は、自然の中で生命維持をするように設計され、最適化されているということです。

特にここ100年ほどで、私たちの生活は激変しました。一言で申せば、自然から離れてしまっているということですが、私たちはそのことに無自覚です。

「筋肉の慢性疲労と過緊張」を招く原因

以上のことを踏まえた上で、なぜ私たち現代人の多くが、筋肉の慢性疲労と過緊張に陥るのか、考えていただきたいと思います。以下、一つずつ、例をあげながらご説明いたします。

1)身体的要素

身体には、約640個の骨格筋が存在します。前回の記事において「筋肉の緊張状態とは、筋肉の伸縮自在度が低下している状態」と定義をしました。

普段、意識することはあまりありませんが、私たちの仕事や生活は、多くの作業や家事が効率化、自動化されており、身体を動かす機会が激減しています。終日、机の前に座ったままという人も、少なくないはずです。そのため、多くの骨格筋の動き、つまり伸縮が不活発になっていると考えられます。

肉体労働が中心であった時代は、できる限りたくさんの筋肉を動作に参加させ、負荷を分散させる必要がありました。そうしないと、長時間労働に耐えられないためです。昔の日本人は、日常生活を送る中で、身体を非常に上手に使っていたと考えられます。日本の伝統武術などに、その名残りがうかがえます。

しかし現代日本人は、特にインナーマッスルや深層筋と呼ばれる、身体の奥深くにある筋肉の不活性傾向が慢性化していると考えられます。そして、これら伸縮不活性の筋肉を、自律神経は緊張状態と見なしているのではないかと考えられるのです。

2)環境的要素

私たち現代人は、極めて刺激の多い環境下で生活しています。

たとえば情報を考えてみましょう。一説によると、現代人は、江戸時代の人が一生かかって受け取る文字情報を、たった一日で受け取ると言われています。

情報の多さは、心身の緊張に直結します。反応の頻度は、情報の多さに比例し、筋肉の疲労と過緊張を助長します。

また、私たちは知らず知らずのうちに、添加物や農薬が含まれた、不自然な食べものを常に口にしています。スーパーやコンビニに並んでいるもので、化学物質が混入されていないものを探すのは、まず不可能なくらいです。それらは身体にとっては異物ですから、体内に入れると、身体は緊張します。

あと、空気中の有害物質、放射能、電磁波などは目には見えませんが、これらは確実に存在しますし、身体は常にこれらの脅威から身を守るべく、緊張を強いられています。

つまり、私たちは普通に生活を送っていても、身体を脅威にさらし、緊張を強いているのです。

3)精神的要素

現代社会においては、精神的ストレスを抱える人がとても多いと思います。精神的ストレスの主な原因は、仕事と人間関係ではないでしょうか。

自分の症状や健康に不安を持つことも、大きな精神的ストレスとなります。自律神経失調症の場合、病院で検査をしても異常が発見されないわけですから、不安にもなろうものです。

将来に希望が持てない、自分がどう生きてよいかわからない。そういった漠然とした不安も、大きな精神的ストレスとなります。

いずれにせよ、精神的ストレスは、受け止め方によっては、身体に大きなダメージを与え、筋肉の慢性疲労と過緊張につながります。

4)先天的要素

生まれ持った体質や能力。あるいは遺伝子に刻まれたもの。そのような先天的要素も、ゼロではありません。母親の生活習慣、あるいは胎内にいた状態や出産の状況も、先天的要素として存在し、影響しらます。

しかし、先天的要素は変えることができません。なので、「その可能性がある」という認識にとどめておき、変えられるものを変えるという姿勢が重要です。

本記事の最後に

現在、原因不明の自律神経失調症で苦しむ人は、とても多いと思います。何をしても改善がされず、出口が見えず、「死にたい」と口にするくらいに深刻に悩んでいる人も、決して少なくないと感じています。

大切なのは、自律神経が失調するのは、筋肉の慢性疲労と過緊張という直接的な原因があり、それを招く原因が多岐にわたり、複雑に交錯しているという事実を認識することです。根本治癒を望むなら、自分の症状や来歴を紐解き、原因を探り、一つひとつ解消していくという地道な取り組みが必要です。

ただし、変えられるものと変えられないものがあります。それを峻別することが必要ですし、いずれにしても、必要に応じて専門家の手を借りるなどして、筋肉の過緊張を解除し、慢性疲労状態を脱することが、まずは必要不可欠だと私は考えています。

自律神経失調を疑われる場合、精神科や心療内科受診を勧められ、向精神薬(抗不安剤、精神安定剤、抗うつ剤、睡眠導入剤など)を処方されることが多いようです。服薬により症状が緩和することもありますので、確かな医師の指導のもと、必要に応じて利用すればよいでしょう。

しかし、服薬は一時利用にとどめるべきであり、継続服薬するのは、さらに新しい原因を作ることになりかねません。薬は石油由来の化学物質であり、それを取り入れることにより、身体は必ず緊張するからです。また、副作用や依存性が強い薬も多いので、注意が必要です。

服薬の際は、必ず医師に詳しく訊ねたり、薬物添付文書を熟読する等して、効果とリスクをよく考慮して利用することが重要です。特に成長過程にある思春期の子どもたちへの投薬は、慎重を極めるべきと私は考えます。

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無痛整体師。大阪府枚方市にある、自律神経失調症専門の整体院「心身楽々堂」代表。サラリーマン時代に約10年間うつで苦しみ、自力で立ち直った経験を基盤にした独自の治癒理論と技術で、これまでに数千名を快癒に導いた実績を持つ。icon-chevron-right 自律神経失調症専門整体院 心身楽々堂

掲載記事は個人的な考え見解です。また事例や体験談も個人の感想によるものでいずれも万人への効果、変化を保証するものでないことご理解ください。

取り扱い時は医師または専門医にご相談するなどして各自でご判断ください









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無痛整体師。大阪府枚方市にある、自律神経失調症専門の整体院「心身楽々堂」代表。サラリーマン時代に約10年間うつで苦しみ、自力で立ち直った経験を基盤にした独自の治癒理論と技術で、これまでに数千名を快癒に導いた実績を持つ。icon-chevron-right 自律神経失調症専門整体院 心身楽々堂