こんにちは。プロスポーツトレーナーの阿部です。
突然のかかとの痛みが出た。そんな時こそ、何かと急な用事や試合が近いこともあります。
どうしても動かなくてなならない時があります。そんな時には、テーピングをすると痛みを緩和できます。今回は特に「かかとに痛みが出たときのテーピング方法」をご紹介させていただきます。
この方法は、私も選手時代によく愛用していた方法です。自信を持ってご紹介できます。
かかとが痛む時にテーピングは効果的なのか?
かかとが痛い時には、テーピングをすると痛みが緩和されます。
例えば、打ち身やかかとの打撲には、テーピングは効果的です。
しかし初めに言っておきますが、テーピングには薬のような効果はありません。体の状態を見極めて、正しく処置できれば、痛み自体も緩和できる再現性のある手法なのです。そのため、巻き方や使用するものの選び方が大切になります。
それでは、その体の見方についてご説明させていただきます。
テーピングで痛みが緩和される理由は?

- かかとの形が整う
- かかとに加わる力を軽減
- かかとを保護できる
このような効果によって、テーピングでは皮膚や筋肉の補強ができます。
痛めたことで、脂肪帯が偏った場合にでも、脂肪を寄せて痛みを感じにくくできます。
痛みを取るにはテープ以外にないの?

かかとを保護するという目的では、テープングではなくも良いのでは?等お声をいただきます。確かにその通りです。
- インソール
- ヒールカップ
- テーピング
例えば、テーピングの代わりに、サポーターがあります。
ヒールカップと言い、かかとを保護するものがあります。これも効果的です。私も使用することがありますが、それぞれのメリットデメリットがあります。それらを知っておくことで、テープ以外にももっとも効果を発揮できる手段が選択できます。

他にもインソールなど足底全体をカバーするものまで幅広く商品はあります。
では、どれを選べば良いの?と疑問を持たれますよね。
大切なのは、それぞれのメリット・デメリットを把握することです。
そうすることで、迷わずに適切な選択ができます。
1.インソールのメリット・デメリット

インソールとは簡単に言うと靴の中敷きですね。インソールは足底全体をカバーします。重心の偏りなどを調節してかかとにかかる負担を軽減できます。
しかし、かかとそのものに痛みがある場合には、痛みそのものへの効果は薄いです。再発予防に効果を発揮します。
2.サポーターのメリット・デメリット

メリットは誰にでも扱えるという点です。また、消耗品ではないので、一定期間使用できるメリットがあります。
デメリットは、かかとの形のフィット感です。厚みや形は人それぞれです。その個人にあった形でないことで違和感を感じるケースがあります。
3.テーピングのメリット・デメリット

テーピングでは、その都度使用するためコストがかかります。また、技術を要するためテーピングの効果には個人差が出てきてしまいます。できるだけシンプルで簡便な方法が良いです。
テーピングでは、自分のかかとにあったケアができます。足の形は人ぞれぞれですので、サポーターよりもフィットした保護ができます。
私は、その両面を把握して、時には組み合わせることもあります。しかし、中にはテーピングやサポーターも適用しないケースがあります。 もしかしたら、骨や神経に問題があることも考えます。その場合は、テーピングだけでなく、治療も必要なケースが多いです。
テーピングが効かない4つのケース
- 骨を痛めている
- 神経を痛めている
これらの場合はテーピングだけでは不十分です。適切な処置が必要です。
状況別にテーピング方法は変えた方がいいのか?
テーピングは、目的によって使い分けます。巻き方や使用するテープも選んでいます。大切なのは、それを選べることです。選ぶためには、体の状態を把握する必要があります。
- どんな時に痛むのか(状況)
- どうすると痛いのか(動き)
これらの要素で何が必要なのかがわかります。その上で、今の自分にあったテーピングを巻くことで、より効果を発揮できます。3つの方法をご紹介させていただきます。
【作る・守る・強化する】3つの目的別に効果実証済みテーピングの方法
かかとを痛めた場合のテープをご紹介いたします。3つの目的に分けて巻き方を変えます。
- かかとを作る
- かかとを守る
- かかとを強化する
この3つの方法があります。
1-1.かかとを作る
かかとを打撲で痛めた場合は、かかとの形が崩れています。その場合は、かかとが薄くなっています。その薄くなった部分に脂肪帯(しぼうたい)を寄せることで痛みを緩和できます。しっかりと寄せて、ずれないように固定するのがポイントです。
1-2.テープの巻き方
2-1.かかとを守る
かかとを痛めた場合は、ひび割れやアキレス腱などの炎症によることもあります。
その場合は、かかとにかかる牽引力(けんいんりょく)を軽減する必要がありあます。特に指の筋肉やふくらはぎの筋肉はかかとに強く引っ張るが加わります。その場合は、指やふくらはぎも含めてサポートすることでよくできます。
2-2.かかとを守るテープの巻きかた
3-1.かかとを強化するテープ
かかとは地面と接する部分です。繰り返し力が加わりやすい場所です。そんな部分に疲労がたまると痛めてしまい炎症が起こりやすいです。その場合はヒールカップやアンダーラップなどのクッションを挟むことで、より安全にかかとを保護することができます。
3-2.かかとを強化するテープ
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
テーピングは、ただ巻けばいいという訳ではありません。
体の状態に応じて使い分けることで、驚くような効果も出すことができます。巻いてもらうだけでなく、自分自身でも巻けるように試してみてくださいませ。そうすることで、怪我の早期復帰や予防も叶えることができます。


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