「椎間板ヘルニアに薬って効くの?」効果と目的から、気になる副作用までを解説!

ヘルニア薬アイキャッチ

ヘルニア治療において、薬を使う目的と効果とは?

背骨のクッションの役割をする椎間板が潰れて飛び出してしまい、神経を圧迫する『椎間板ヘルニア』。

ただ、ヘルニアの8割は自然と引っ込んで治る。と言われています。自然に治るまでのあいだ痛みや炎症を抑えるのが保存治療。これが主流で、保存治療を数ヶ月続けても改善が見込めない、症状が重い‥。などの場合に手術に踏み切ります。

そしてヘルニアの治療に薬を使うのは、この保存治療のとき。薬で症状を抑えながら自己治癒を目指します。

 

どんな目的で薬を使うのか?

薬自体には飛び出した椎間板を引っ込めたり、傷付いた神経を修復したりなどの効果はありません。これから紹介する薬すべては、あくまで“痛み止め”です。

「な〜んだ、ただの痛み止めか」と思うかも知れませんが、痛みを抑えることが結果、ヘルニアの治りを早くすることに繋がるんです。

どういうことでしょう?

どんな病気、ケガでも同じですが、痛みを感じると周りの筋肉が緊張してこわばります。その硬くなった筋肉には血液がうまく流れません。すると回復に必要な栄養分が行き渡らず、血中の痛み物質が増えてさらに悪化し‥の悪循環に陥ってしまいます。

痛みが抑えられれば筋肉がリラックスして血行が促され、結果治りを早めることができます。ヘルニアにおける薬の使用は、自己治癒力のサポートという意味でしっかり効果を出してくれるのです!

 

それではこれから、実際のヘルニア治療現場で使われている薬をご紹介していきます。

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)

ヘルニアの薬物治療において、まず1番に使われる代表的な種類の薬。いわゆる“消炎鎮痛剤(しょうえんちんつうざい)で、体が傷ついたときの炎症を鎮めるものです。

『ロキソニン』という名前の飲み薬として出されることが多いです。「え?頭痛薬として飲んだことがあるよ!」という人もいるかも知れません。その通り、ヘルニアに限らずわりと広い範囲で使われている薬です。いわゆる世間一般で言われている“痛み止め”ですね。

特徴

即効性があり、副作用も比較的大きくありません。

飲み薬『ロキソニン』として処方されるのが一般的ですが、思ったような効果が見られないときは坐薬『ボルタレン』という有効成分の多い、強い薬を使う場合があります。また、手軽なものとして湿布薬『モーラステープ』などもあります。湿布薬はほとんど副作用がありませんが、そのぶん効き目も飲み薬や坐薬に比べて弱くなりますね。

また、“筋弛緩薬(きんしかんやく)と併せて処方されることが多いです。これは名前の通り筋肉の緊張を和らげる効果そのものの薬で、『リンラキサー』という飲み薬が多く使われます。

 

副作用について

腎臓・肝臓・胃腸に負担をかけるため、まず胃痛・吐き気・食欲不振などの胃腸症状として現れます。ほか肝臓・腎臓の働きがにぶり、むくみなどの症状など。

坐薬>飲み薬>湿布薬の順に、効果が強いぶん副作用も強くなります。

こういった消炎鎮痛剤、とくにロキソニンなんかはメジャーな薬ですから、手軽な感覚の常備薬として使う人もいますがこれは禁物。即効性がある薬ですから、痛いときにだけ飲む。そしてだんだんと減らしていくのが理想です。

 

リリカとトラムセット

NSAIDsで思うような結果が得られなかったとき、もう1段階強い位置付けの薬として、この『リリカ』『トラムセット』を処方されることがあります。お互いの効果を補い合うために、いっしょに出されることも多いです。

リリカの特徴

さきほど紹介したNSAIDsが消炎鎮痛剤、炎症を抑えて痛みを和らげるものだったのに対して、リリカは神経痛の薬。神経をおとなしくさせ、痛みの神経物質が出るのを抑える働きがあります。

飲み薬になりますが痛いときだけ飲んでも効果はなく、1週間程度飲み続けて効き目が現れます。

トラムセットの特徴

トラムセットは神経痛に加え、外傷の痛みなど幅広く対応する薬で、抜歯後の痛み止めとしてもよく使われます。

副作用について

リリカとトラムセットは効果が強めなぶん副作用についてもよく語られます。

多く見られるものとして

  • めまい
  • 眠気
  • 吐き気
  • 便秘
  • 意識低下など‥

そのため医師からしっかり説明を受け、納得のうえで服用すること。また、効き目が現れるまで時間もかかるため決して自己判断で止めたりせず、指導に従い用法、用量を守ることがとても大切になってきます。

 

神経ブロック注射

「ヘルニアが酷くてブロック注射打ったんだよ〜」なんて話を聞いたことがあるかも知れません。
ブロック注射とはいったい何か?一言で言うなら“痛み止めの麻酔”です。痛みの元になっている神経やその周りに麻酔薬を注射、脳に痛みが伝わるのを遮断(ブロック)してしまうのです。炎症が強いときには、消炎剤の『ステロイド』を一緒に注入します。

どのくらいの期間、効果が持続するの?

麻酔自体が効いて痛みが消えているのは、じつは数時間だけなんです。ただ麻酔が効いているあいだにも最初にお話しした、筋肉が緩み血行促進され‥の効果が現れて、長い人で数週間の痛み止め効果が持続できます。

もちろん個人差があるので、短いときでは残念ながら半日程度で痛みが戻ってしまうこともあります

ブロック注射の種類

ブロック注射には複数の種類がありますが、現場で多く行われているものを3種類挙げてご紹介します。どの方法についても5分以内に注射は完了。40分程度安静にしたのち帰ることができます。

1.仙骨ブロック

1番多く、まず最初に行われるブロック注射で、比較的簡単、安全性が高いものです。仙骨というおしりの上部分に注射し、背骨内部の神経が走っている通り道(脊柱管 せきちゅうかん)に薬液を流します。

仙骨ってこれ

仙骨ってここです

仙骨ブロックの注射部位

保険が適用され、3割負担で400円ほどになります。

 

2.硬膜外ブロック

神経の束を包む膜『硬膜 こうまく』の周りに注射をする方法です。背骨を構成する積み重なった骨たち『脊椎 せきつい』。1つ1つを『椎骨 ついこつ』と呼びますが、この椎骨と椎骨のすき間に注射していきます。

基本的には触って注射部位を探しますが、必要に応じてレントゲンによる透視で位置を確認して行うこともあります。

椎骨のイメージ

椎骨のイメージ

硬膜外ブロックの注射部位

仙骨ブロックに比べて、注射時の痛みがほとんどありません。効き目は仙骨ブロックと同等、ときにそれ以上となります。保険が適用、3割負担で3000円ほどです。

 

3.神経根ブロック

ほかのブロック注射で効果が見られなかった場合、“最後の手段”として行われるのがこの神経根ブロック注射です。

背骨の神経は、左右に枝のように伸びている部分があり、ここを『神経根』と呼びます。

神経根

この部分、神経に直接注射をするもので、そのためブロック注射のなかでも効き目が1番強い方法です。

医師にとって難易度が高く、注射時には激痛がともないます。また全部で5本ある神経根の中から、医師が「原因はここだ!」と判断して注射するのですが、1回では当たらず、複数回注射することも少なくありません。そのたび激痛が走るので“効き目は強いけどかなりキツい”種類のブロック注射となります。

こちらも保険適用、3割負担で約5000円です。

 

ブロック注射の副作用

注射時の痛み(これも立派な副作用です)に加え、

  • 血圧の低下
  • 出血
  • 感染
  • アレルギー

などが挙げられますが、重大な副作用の発生率は0.001~0.02%程度と言われています。

それでも神経の近く、神経そのものに針を刺すわけですからリスクはゼロではありません。医師とよく相談の上で行うことが大切です。

まとめ

いかがだったでしょうか?

ヘルニア治療における薬の利用は“たかが痛み止め、されど痛み止め”。きちんと使えば治療のとても強い味方になってくれます。

この記事で得た情報が、あなたのヘルニア治療における助けに少しでもなれたら幸いです!

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竹本 政和
竹本 政和(たけもと まさかず)1977年3月15日生まれ 東京都出身 埼玉県川口市東川口にある「東川口まるか腰痛整体院」院長。 大手整体院勤務後、NSCA認定パーソナルトレーナーとしてのトレーナー経験と、自分自身の腰痛、ヘルニア、坐骨神経痛を克服した経験を活かし、股関節に着目した「ストレッチ・関節調整」「体幹トレーニング」「セルフケア」の3つのアプローチで数多くの腰痛患者に信頼され、繁盛治療院を作り上げた「トレーナー整体師」
ホームページはこちら⇒『東川口まるか腰痛整体院』

掲載記事は個人的な考え見解です。また事例や体験談も個人の感想によるものでいずれも万人への効果、変化を保証するものでないことご理解ください。

取り扱い時は医師または専門医にご相談するなどして各自でご判断ください









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竹本 政和

竹本 政和(たけもと まさかず)1977年3月15日生まれ 東京都出身 埼玉県川口市東川口にある「東川口まるか腰痛整体院」院長。 大手整体院勤務後、NSCA認定パーソナルトレーナーとしてのトレーナー経験と、自分自身の腰痛、ヘルニア、坐骨神経痛を克服した経験を活かし、股関節に着目した「ストレッチ・関節調整」「体幹トレーニング」「セルフケア」の3つのアプローチで数多くの腰痛患者に信頼され、繁盛治療院を作り上げた「トレーナー整体師」
ホームページはこちら⇒『東川口まるか腰痛整体院』