あなたは腰に痛みが生じることがありますか?
日ごろ、腰に痛みがない人も、うつ伏せで寝ていると朝起きて腰が痛かったり、草取りや床掃除など前屈みで作業をしているとき痛みを感じることはあると思います。
そこで、今日は腰の痛み、中でも腰痛、ヘルニア、ぎっくり腰に焦点をあてて違い紹介します。
腰痛とヘルニア、ぎっくり腰の違い
実は調べてみると違いは直ぐにわかります。
腰痛は腰が痛いという症状です。一方、ヘルニアは病名です。ヘルニアとは、内臓の臓器などが、本来あるべき部位から「脱出・突出」した状態を指します。腰に痛みを感じるヘルニアは、椎間板ヘルニア(ついかんばんヘルニア)です。
つまり、腰痛という大きな症状の中の一つの原因が、ヘルニアということです。
ぎっくり腰も同じく、腰痛という大きな症状の中の一部だと思ってもらえたら大丈夫です。
図にすると以下のような感じです。

腰痛の中でも特に有名な「椎間板ヘルニア」と「ぎっくり腰」ですが、腰に痛みを生じるという点では同じなのに一体何が違うのでしょうか?
1.椎間板ヘルニアとは?
人間の背骨は脊椎(せきつい)→椎間板→脊椎→椎間板という順番で並んでいます。

脊椎と脊椎の間にあって、クッションの役割をしているのが椎間板です。この椎間板が本来あるべき場所からはみ出してしまうのが、椎間板ヘルニアです。

椎間板ヘルニアの症状
椎間板ヘルニアは、脊椎からはみ出した椎間板が脊髄中枢神経や末梢神経を圧迫します。この神経の圧迫により様々な症状を引き起こします。
例えば、おしりから足にかけての猛烈な痛みです。咳やくしゃみでも激痛が起こります。
他にも一般的に椎間板ヘルニアでは、次の様な症状が発生します。
- 坐骨神経痛
- 腰痛
- 腰から足先にかけての痺れ
- 感覚障害
- 重度の場合、排尿障害
椎間板ヘルニアの痺れ
椎間板ヘルニアは、痛みと同時にヘルニアによる神経圧迫で痺れを伴います。痺れの範囲は、圧迫されている神経の部分により違います。
痺れは、身体の片側だけに現れているのが特徴ですが、片側のお尻から太ももの裏側まで、また、足のふくらはぎの裏から外側にかけて症状を感じることも多くあります。
参考:その『足のしびれ』もしかしたら腰痛が原因かも?今日からできる2つの対処法
~っぱなしの仕事をしている人が椎間板ヘルニアになると本当にツライ
立ちっぱなしの仕事をしていた職場の上司の場合
椎間板ヘルニアは、私が学生時代アルバイトをしていた職場の上司が患っていました。いつも腰にコルセットを巻いて仕事をしていて、歩くときもかなり腰を気にされていました。ちなみに、アルバイトは立ち仕事で朝から晩まで立ちっぱなし、歩きっぱなしの仕事でしたから、上司はいつもツラそうでした。
座りっぱなしの仕事をしていた同僚
その後、10年以上前ですが当時働いていた職場でも椎間板ヘルニアを患っていた同僚がいました。仕事はシステムエンジニア。基本的に座りっぱなしの仕事です。同僚も学生時代の上司のように腰にコルセットを装着して仕事をしていました。
立ち仕事でも、座っている仕事でも椎間板ヘルニアを患うと、とてもつらいということは、上司や同僚を見て知っています。
2.ぎっくり腰(急性腰痛症)
ぎっくり腰といえば、腰痛の中でも椎間板ヘルニアと双璧をなすほど有名な症状です。
正式名は『急性腰痛症』と言います。
中腰で重たいものを持ち上げようとするとぎっくり腰になりやすいです。ドラマやアニメ、漫画でも重たいものを持ち上げようとしてぎっくり腰になるシーンはよく目にします。
ぎっくり腰は、検査をしても椎間板や骨格組織にも異常が認められませんし、神経痛も発症しません。目立ったものがないにも関わらず、腰痛の症状がある場合に、ぎっくり腰や急性腰痛症、椎間捻挫などの症状名がつけられることになります。
そう言えば、わたしが子供の頃、お盆で母方の実家に親戚一同で集まったとき、叔父が井戸で冷やしたスイカをとろうとしてぎっくり腰になって、ソファーでうずくまっていました。その時、はじめてぎっくり腰という症状を知りました。
ぎっくり腰は、捻挫の場合が多く腰椎を支える靭帯が、急激な負荷に耐えきれず損傷してしまっています。軽度の場合は2〜3日、重傷の場合は3ヶ月程痛みが続くこともあります。強い痛みがある場合は、安静に過ごすことがことが一番です。無理をすると完治まで時間がかかってしまい、最悪慢性化する恐れもあります。
ぎっくり腰は、ぎっくり腰になった人の数だけ原因があると入れている症状です。いつ何時、わたしもぎっくり腰になるか分かりません。明日は我が身です。
腰痛と椎間板ヘルニアとぎっくり腰の違いについてまとめ
さて、今回は腰痛と椎間板ヘルニア、ぎっくり腰の違いを紹介させて頂きました。
違いという点で覚えておいていただきたいのは、
- 腰痛 → 腰の痛みの総称、腰が痛いことはすべて腰痛と呼べる
- 椎間板ヘルニア → 腰痛の中の一つの原因。椎間板が本来あるべきところからはみ出してしまうことが原因の腰の痛み。
- ぎっくり腰 → 腰痛の中の一つの原因。急性腰痛症。検査をしても椎間板や骨格組織にも異常が認められず、神経痛も発症しない。
ということです。
腰痛はあくまで症状で、その原因が腰痛症、椎間板ヘルニアやぎっくり腰です。他にも腰痛になる原因は様々なものがあります。
腰は体の中心で、体を動かすとき必ず使っています。その為、腰に痛みがある時は生活の様々なシーンで支障を来すことになります。
腰に痛みのない快適な生活を送れるように日ごろから気をつけていきたいものですね。


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