【必読】はじめて膝の靱帯損傷って診断された人が症状や原因を知りたいときに読む記事

はじめに。

掲載記事は個人的な考え見解です。また事例や体験談も個人の感想によるものでいずれも万人への効果、変化を保証するものでないことご理解ください。

取り扱い時は医師または専門医にご相談するなどして各自でご判断ください

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けんけん

けんけん

愛知県刈谷市在住。 毎月友達と一緒に温泉旅行をする為に日々仕事を楽しんでます。 目の前にる人を笑顔にする事がライフワークです(^^)

いきなりですが、問題です

これから表示される写真の人物にはある共通点があります

その共通点とは一体なんでしょうか?

さぁ~~、あなたは、わかりましたか??

 

 

正解は、スポーツ選手・・・・

 

 

 

が良くなる、膝靱帯損傷を患った事がある(患っている)人達です。

今日は、スポーツ選手がしばしば患ってしまう膝靱帯損傷についてお話をしていきます。

1.膝靱帯損傷を知る前に、膝には4つの靱帯が集中している事実を知っておこう

まずは、下の図をご覧ください。

ひざの骨

ご覧のように膝には4つの靱帯があります。

  • 前十字靱帯(ぜんじゅうじじんたい)
  • 後十字靱帯(こうじゅうじじんたい)
  • 外側側副靱帯(がいそくそくふくじんたい)
  • 内側側副靱帯(ないそくそくふくじんたい)

膝の内側に内側側副靱帯、膝の外側に外側側副靱帯があります。そして、中心に十字靱帯(じゅうじじんたい)と呼ばれる前十字靱帯後十字靱帯があります。これらの4本の靱帯があって、関節が不安定にならないように制動作用を果たしています。

これらの靱帯にスポーツや事故などで強い負荷がかかり、部分的または完全に切れてしまうことがあります

これが膝靱帯損傷です。

明らかな損傷が見られない軽度などものを捻挫(ねんざ)、靱帯が完全に切れてしまったものを靱帯断裂(じんたいだんれつ)と言います。

膝靱帯損傷は、上記4つの靱帯毎にそれぞれ、

  • 前十字靱帯損傷 (ぜんじゅうじじんたいそんしょう)
  • 後十字靱帯損傷 (こうじゅうじじんたいそんしょう)
  • 外側側副靱帯損傷 (がいそくそくふくじんたいそんしょう)
  • 内側側副靱帯損傷 (ないそくそくふくじんたいそんしょう)

の4種類があります。

 

2.膝靱帯損傷の原因をさっくりと説明しておこう

膝靱帯損傷は、スポーツや交通事故など、膝に大きな力が加わった事によるケガです。

膝靱帯損傷の原因は大きく2つ。

2-1.接触型

接触型

一つは、人や物とぶつかった時に起こる接触型

例えば、サッカーやバスケットボール、ラグビーなどのスポーツ中に膝に強い衝撃を受け、膝が不自然な方向に曲がったり、膝が伸びきった状態から更に伸ばされるような力が加わった時に靱帯が損傷します。サッカーでスライディングしたり、ラグビーでタックルしたり、バスケットボールで相手選手と激しく接触した時です。

2-2.非接触型

非接触型

もう一つは、走った状態から急に止まったり、急な回転・方向転換をしたり、ジャンプ後の着地の瞬間に起こる非接触型です。

スポーツでのジャンプや着地、フェイントを行う事で、膝に大きなひねりが加わり靱帯を損傷します。特に膝が内側、つま先が外側を向いた状態が危険です。サッカーやラグビーでフェイント、バレーボールでアタックを打った後の着地した時です。

  • 外反(膝が外側から内側に曲がる)に捻れば内側側副靱帯
  • 内反(膝が内側から外側に曲がる)に捻れば外側側副靱帯
  • 膝に捻る等の力が加わると前十字靱帯
  • 膝を前方から打撲した際の後方への力で後十字靱帯

が損傷しやすくなります。

靱帯が少し傷ついた程度の軽度なものなら一時的な膝の痛みが見られる程度ですが、靱帯が完全に切れてしまう靱帯断裂の場合、断裂時に激しい痛みを伴います。その後、階段の登り降りや正座時など膝にちょっとした負荷がかかった時に痛みを感じるようになります。

その他にも、膝関節が不安定な状態になり、骨がズレるような感じや、歩行中に突然膝が抜けるような「膝くずれ・膝折れ」などが観られるようになります。

 

2-3.もっとも損傷しやすい靭帯は?

膝靱帯損傷の内、もっとも損傷しやすいのが内側側副靱帯、その次に多いのが前十字靱帯です。後十字靱帯はまれに損傷するケースがありますが、外側側副靱帯は単独で損傷することはほとんどありません。外側側副靱帯は、事故などで大きな損傷を負ったときに複数の靱帯を同時に損傷・断裂する事があります。

冒頭で紹介した膝靱帯損傷を患ったスポーツ選手は

  • 大友愛・・・前十字靱帯、内側側副靱帯
  • 高橋大輔・・・前十字靱帯
  • 小久保裕紀・・・前十字靱帯、内側側副靱帯、外側側副靱帯
  • 高見盛精彦・・・前十字靱帯
  • クリスティアーノ・ロナルド・・・内側側副靱帯

を損傷したことがあります(クリスティアーノ・ロナルドは2016年7月、ユーロ2016の決勝で負傷しました)

 

3.4つの膝靱帯損傷別の症状を詳しく見てみよう

4つの靱帯のうち、どの靱帯を損傷したかによって症状が変わってきます。

3-1.内側側副靱帯損傷の症状

内側靭帯損傷

内側側副靱帯を損傷した時は、膝の痛みと動かしづらさ、可動域の制限などの程度によりⅠ~Ⅲ度に分類されます

  • Ⅰ度・・・小範囲の線維の損傷で、膝の不安定性を認めないものです。痛みはあるが膝の不安定感はありません。
  • Ⅱ度・・・靱帯の一部が断裂した状態。膝を少し(30度ほど)曲げた際に不安定感が認められます。靱帯は完全に断裂はしていない状態です。
  • Ⅲ度・・・全て断裂した状態。膝をまっすぐに伸ばした時にも不安定感があります。前十字靱帯の損傷を合併しているケースもあります。

損傷を受けると、膝関節の内側に痛みと腫れが発生します。ケガの度合いが強いほど痛みも強く、膝を外側に捻った時に不安定感を感じます。

 

3-2.前十字靱帯損傷の症状

靭帯損傷

前十字靱帯を損傷した時は、スポーツ中などに膝がガクッととなったり(膝くずれ)、ズレた感じが起こり損傷時に、「ブチッ」「バチッ」「ボキッ」といった断裂音が聞かれたり感じられたりします。また、痛みに伴い関節内の出血による腫れが生じます

損傷を長期にわたって放置した場合、小さな歪みにより関節水腫(かんせつすいしゅ)が起こりやすくなります。また、活動性の高い人が前十字靱帯断裂を放置すると、繰り返す膝くずれの症状と共に、二次的に半月板損傷、軟骨損傷が起こってしまいます

 

3-3.後十字靱帯損傷の症状

靭帯損傷

 

後十字靱帯損傷は、転倒や打撲により損傷が起こります。損傷直後は、、脛骨粗面(けいこつそめん:膝の皿の訳3cm下にある骨の出っ張り)に、打撲のあとのような傷が見られます。また、損傷当初は膝を曲げた際に、痛みを感じることが多いです。

前十字靱帯損傷のケースと同じく、膝が不安定になり前後のぐらつきが見られます。ケガから時間が経つと関節内に出血が溜まって腫れ、膝を曲げにくくなります。

重症度が高くなるほど、膝を90度に曲げた状態で側方から左右を比べると、脛骨粗面が怪我をしている側で後方に落ち込んで見えます。但し、後十字靱帯単独での損傷では、普段の生活やスポーツにも影響を及ぼさないケースが非常に多いです。

体育座りのように膝を立てて座った時に、脛骨が後ろに落ちたように見えるのも特徴です。

 

3-4.外側側副靱帯損傷の症状

靭帯損傷

 

外側側副靱帯損傷は、痛みが主な特徴です。痛みを感じる部分は膝の外側、圧迫すると痛みを生じます。膝を曲げ延ばししたときに膝の外側に痛みを生じ、膝を内側にそらすとぐらぐらしてしまいます。

ケガの度合いが強いほど痛みも強く、膝を内側に捻った時に不安定感も感じます。

外側側副靱帯損傷が単独で起こることはまれで、後十字靱帯損傷や半月板損傷と一緒に起こることが多いです。

 

3-5.不幸の三徴候(Unhappy Triad)

靭帯損傷

 

内側側副靱帯だけを損傷した場合は、比較的スポーツ復帰も早いのですが、ケガが酷い場合はその他周辺の靱帯等も一緒に損傷してしまうことがあります。

特に治りが悪いと言われているのが、内側側副靱帯と一緒に前十字靱帯内側半月板を損傷していまうUnhappy Triad(アンハッピー トライアード、不幸の三徴候)です。

最近では、以前ほどこの言葉を聞かなくなりましたが、この3つを同時に損傷するとスポーツ復帰には6ヶ月~1年以上の期間を要することになります。

 

4.膝靱帯損傷の応急処置はRICE

靱帯を損傷した際の治療法は程度によって様々ですが、どのような状況においてもRICE処置は欠かす事はできません。RICEとは

  • Rest=安静
  • Ice=冷却
  • Compression=圧迫
  • Elevation=挙上(きょじょう)

の4つの頭文字を取って名付けられた治療法です。これら4つともに大きな効果があります。

損傷直後は、緊張と共に脈拍が上がり血流が速くなるので、これらを抑える為の最適な応急処置です。

では、順番に見ていきます

4-1.RICE療法 R=安静

「痛い!!」とか「おかしい」と思った時は、直ぐに運動を止めて幹部を動かさないで安静にすることが大切です。腫れや痛みを増大させない為にも安静は絶対に必要です。鉄則です。

安静にする

様子も見ずに「大丈夫!」と決めつけて、そのまま動かし続けるのは損傷した箇所の周囲の血管が切れるなど、損傷をドンドンと悪化させてしまったり、新たな損傷を発生させてしまいます。

損傷の程度よってはギブスによる固定が必要なケースもあります。

4-2.RICE療法 I=冷却

損傷すると、一般的に内出血や腫れ、炎症を生じます。この内出血や腫れ、炎症を最小限に留める為に、最も有効なのが水や氷で冷やすことです。つまり、アイシングですね。アイシングは内出血や腫れ、炎症を抑える事を目的としているので、コールドスプレーや氷による冷やしすぎには注意が必要です。

 

冷やす

1回のアイシングは20~30分が目安です。冷たくて痛い感じを通り過ごし、感覚がなくなってきたら一旦休みます。氷水の入ったバケツに患部を浸したり、氷の入ったビニール袋で患部を冷やすのが一般的です。

4-3.RICE療法 C=圧迫

冷却と同様に損傷した患部の内出血や腫れ、炎症を抑えるために行うのが、圧迫です。包帯などを巻いて患部を圧迫します。アイシングと同様、なるべく早く圧迫する方が効果的です。

 

圧迫する圧迫が強すぎると症状が悪化することもあるので、伸縮性のある包帯やテーピングを使ってください。患部が青くなったり、痺れが出てきたら圧迫を緩め、元に戻ったら再び圧迫をします。圧迫の目安も20~30分です。

4-4.RICE療法 E=挙上

損傷すると血液やリンパ液が溢れ出して溜まってくる事で、腫れが起こります。この時、損傷した箇所を、心臓より高い位置に保つことで出血が減り、血液が心臓に戻りや易くなり、腫れを抑えます。

高く上げる

 

 

5.4つの靱帯損傷の治療方法を詳しく見てみよう

靱帯損傷の程度が軽度な場合や、回復の早い成長期、ケガからあまり時間の経っていない状態であれば、膝をギブスやサポーターなどの装具で固定して、安静にしれいればほぼ治ります

手術が必要となるのは、靱帯が完全に切れた「靱帯断裂」や、複数の靱帯が損傷したり、半月板などの周辺組織も損傷している「複合損傷」の場合です。または、手術をしない保存療法では膝の不安定さがなくならなず日常生活やスポーツにおいて支障がでる場合です。

靱帯が断裂すると自然に再生することはありません。手術は膝周辺の腱(けん)を切り取って靱帯の代わりにする「再建手術」が行われます。

 

5-1.内側側副靱帯損傷 の治療方法

内側側副靱帯損傷の治療方法は、Ⅰ度、Ⅱ度は基本的には手術を行わない保存療法です。

損傷後は腫れがあるので、ギブスやギブスシャーレによる固定を1週間から10日ほど行います。

その後、装具の工程に切り替えて痛みのない範囲でリハビリとしてのトレーニングを初めて行きます。装具は、損傷程度によりますが、4~6週間を目安に装着します。

但し、内側側副靱帯損傷の治療に当たっては、半月板や前十字靱帯などの複合損傷がないかどうかをキチンと見極めることが大切です。

Ⅲ度は手術を行います。

Ⅰ度の損傷は2~4週間、Ⅱ度の損傷は6週間、Ⅲ度は3~4ヶ月でスポーツ復帰できるようになります。

 

 

5-2.前十字靱帯損傷の治療方法

前十字靱帯損傷の治療方法は、保存療法と手術治療があります。どちらを選択するかは、医師の診断によります。

治療を行わずに放置しておくと、半月板や軟骨の損傷を引き起こす可能性が高くなります。

原則としては、青年期のアスリートでハイレベルなスポーツ活動を維持する場合は、手術が必要です。手術をした場合、約6ヶ月~1年で、スポーツに復帰できるようになります

保存療法ですが、前十字靱帯に負担がかからないようにギブスや装具で固定し、自然治癒するのを待ちます。但し、固定している間、足は使わないため筋力低下や関節可動域に影響が出てきます。その為、機能回復の訓練、いわゆるリハビリテーションのトレーニングが必要です。

日常生活復帰までには、約2ヶ月程度。

スポーツに復帰するまでは、約6~9ヶ月。

スポーツでも競技レベルにあれば1年以上かかります。

 

5-3.後十字靱帯損傷の治療方法

後十字靱帯損傷の治療方法は、ほとんどが手術を行わない保存療法、つまりリハビリによって治療を行って行きます

日常生活復帰までには、約2ヶ月。

スポーツ復帰の目安としては、3~4ヶ月です。

靱帯損傷の程度により異なりますが、ギプスなどの固定は、関節が硬くなるので痛みの強い場合以外は後方の不安定性を抑えるテーピングを行い、筋力低下を予防し、可動域訓練を行います。

後十字靱帯完全断裂で手術を行う場合でも、一旦膝の機能を回復させる必要があり、早期スポーツ復帰には早期のリハビリが必要になります。

スポーツに復帰するまでは、約8~10ヶ月が目安です。

 

5-4.外側側副靱帯損傷の治療方法

外側側副靱帯損傷の治療方法も、原則として保存療法が中心です。

装具などを付けて、膝の不安定性を増大させず、リハビリテーションを行います。外側側副靱帯損傷のリハビリテーションは、基本的に内側側副靱帯損傷のリハビリテーションと同じです。

一方で、外側側副靱帯損傷は単独ではなく、他の膝周辺組織と複合している場合も多いので、その時は手術を行います。

軽度であれば1ヶ月程度。

中度であれば2~3ヶ月程度。

重度であれば、4ヶ月~。

靭帯断裂の場合は6ヶ月程度かかります。

 

6.膝靱帯損傷のまとめ

膝には4つの靱帯があり、その靱帯毎に

  • 前十字靱帯損傷
  • 後十字靱帯損傷
  • 外側側副靱帯損傷
  • 内側側副靱帯損傷

の4種類があります。

膝に違和感を感じたり、損傷した場合はRICE療法で応急処置をします。

RICEは、おいしいお握り・・・、

ではなく

  • Rest=安静
  • Ice=冷却
  • Compression=圧迫
  • Elevation=挙上(きょじょう)

の4つの頭文字から名付けられています。

損傷した靱帯毎に治療方法や完治までの期間は異なりますが、基本的に手術をしない保存療法を行います。

手術は靱帯断絶した場合に行います